3 政策って、どんなもの?
〝文明の星〟を描いてみると、
面白いことが分かります。
政策が社会の健全性を保つ経路は1つではなく、
4つに分けて考えることができるのです!
(さらに驚くべきことに、技術も全く対称的に、
4つの経路に分類できるのですが、
詳しくは『文明の星』『技術と政策』など、
関連作品もご覧いただけましたら幸いです。)
第一は、社会に直接働きかける〝直接ルート〟です。
それは、人々の利害関係を直に調整する、
産業政策や社会保障などの経済・社会政策です。
第二は、政策実現に必要な必要条件である、
人的資源を確保する〝間接ルート〟です。
それは保健や教育を高める、人的資源政策です。
第三は、広い意味では社会活動の一部といえる、
政策自体の健全性を保つ〝自助ルート〟です。
それは政策の企画・実施を助ける、行政管理政策です。
第四は、同じく社会活動の一部といえる技術と、
政策の間における〝互助ルート〟です。
それは技術の開発・普及を助ける、技術的政策です。
以上の順番を、分かりやすく並べ替えると、
技術的政策は富の生産(安全含む)、
経済・社会政策は富の分配(再投資含む)、
人的資源政策は富を作って分ける私達、
人間自身の向上(支援含む)、
行政管理政策は人間の活用(参画含む)
に関わる政策といえます。
もっと簡単に言えば、
〝(モノを)作って、分けて、
(ヒトを)上げたら、活かす〟
ということです。
政策とは富の配分である、
ということには違いないのですが、
何のために分けるかによって、
4つに分類できるのです。
税金などを集めて、技術の健全な発展や、
健全な経済発展と社会的助け合い、
人々の健康・教育、行政自体の健全運営のため、
富を分け直すのです。
因みに、ここで人を上げて活かすというのは、
人々の健康や教育という、現在では最も重要な富を、
作って分けることである、と言い換えることも
できましょう。
これら4つの政策を全て合わせたものが、
国や自治体のような一般行政組織が行う政策全体、
あるいは国連のSDGsのような、
総合政策であると思います。