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ギリスの服

 ―――

 ―――――・・・

 夜。


 夕食の準備をしているテツロウのもとに、何かを抱えているマニスがやってきた。


「テツロウっ、これ、前に食べて美味しかったやつだよねっ?」

「ん?」


 マニスの腕の中には、木の実。


「ああ。イモグリアケビ」

「これって、それっ?」

「はい」

「また、焼こうっ」

「はい」

「焼いてっ」

「はい。焼いておきます」

「うんっ、じゃあ、お風呂入ってきまーす」


 ギリスとマニスの入浴後。

 新しく用意された服に着替える時、マニスがまちがってギリスの服を手に取った。

 その服を広げて見て、にぃ、と口角をあげる。


「どうされたのですか?マニス様」


 側にいたサラヤに、マニスは耳打ちする。

 サラヤが小さく何度かうなずく。


「ん?」


 少し遅れ入浴を終えたギリスは、自分の服を着ているマニスにぱちくりする。

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