表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/34

乙女

「ち、ちかん・・・?」


 アトシは自分が下敷きにしてしまった人物の胸をもむように掴んでいることに気づいた。


「え・・・」

 驚きのあまり、動けないでいるマニス。


「あ・・・ああっ、申し訳ありませんっ。マニス様はっ・・・」

 ひざますいて、無礼を詫びようとするアトシ。


 それを冷たい目で見ているギリスをなだめるかのように、ジャスミンの香りが吹いた。

「おもてをあげよ・・・」 


 アトシは顔を上げる。

「どうか、無礼をお許しください」


「とんでもない秘密を知ったな・・・」


「まさか、あの・・・女性だったとは・・・」


 サラヤが言う。

「ギリス様、いかがいたしましょう」


 数秒の間があって、ギリスは杖をサラヤに投げて渡した。

 湯あみをはじめる。


「びっくりしたぁ~」

「マニス」

「なぁに?」

「お前が女だって、バレた」

「やっぱり?」


「申し訳ありません」


 とアトシが言うと、ギリスが返す。


「まさか、乙女の胸をもんでおいてただで済むとは思ってはおるまいな?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ