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奇襲と応戦
「矢っ?狩人?」
「死ね、ギリスッ」
再び、矢が飛んで来る。
マニスは避ける。
マルーン達がマニスを守りに出る頃、茂みの中から人影が現れた。
「誰だっ、名乗れっ」
護衛のうしろにいた人物が、鼻で笑った。
「誰が名乗るものかね」
「その仮面っ・・・」
仮面を人前でつけていいのは、高貴な者の証。
そのデザインや仮面の質で、家柄が知れることもある。
アトシが叫ぶ。
「その仮面は、王族にしか許されないものですっ。左目の目に星型っ。これはオンエナに住んでいる者の証っ。オンエナにいる王族は一件だけですっ」
「なにっ?」
敵がひるむ。
「何故仮面の秘密をっ・・・まずいっ。殺せっ。殺せっ」
仮面をつけている者が手で振り払うように合図する。
前方にいるお付きが、弓矢をつがえる。
マニスは一番うしろへのいた。
飛んできた矢を、マルーンは剣で切り落とした。
アトシ、テツロウ、シンジが切りかかる。




