第3話 天使は存在した
ケイトと共に屋敷に戻り、風邪を引かないようにと湯浴みをしてから部屋に戻る。
それにしても人生二周目か〜!
チートとかあって、人生ウハウハにならないかな?
七海の時最後に見た魚って、雪子ちゃんが言ってた虹色の魚だよね?
くっ!雪子ちゃんにも見せたかった!!
てか、私死んでんじゃん!
レインボーフィッシュ見つけたのにいい事起きないじゃん!
いや、まてよ?
こんなファンタジーな世界に転生したんだから、むしろグッジョブ⁇
ふむふむと考えていると…
「おい、アリシア!」
「うわっ!!びっくりした!勝手に部屋に入ってこないでよケイト!」
「心配してきてやったのに。しかも恩人に対してその態度かよ!しかも一応入る前に声かけたぞ!」
ん?ケイトの後ろでもぞもぞする影が!?
「おねえたま、おからだのぐあいはだいじょうぶでしゅか?」
「マイエンジェル!!」
ベッドから飛び降り、エンジェルを抱きしめる。
弟のテオドールが心配してお見舞いに来てくれたようだ。
「おねえたま、くるしいよ!」
「テオは本当に可愛くていい子で天使ですね。お姉ちゃんちょっと具合が悪いから、いつものおまじないやってくれないかな?」
「うん、いいよ!」
はー///本当うちの弟マジ天使!
ちょっと、ケイト!
なにやらせる気だって不審な目でこちらを見るのやめてくれないかな?
天使には天使な事をやらせるだけだよ☆
「おねえたまのぐあいがよくなりますように!チュッ」
あぁぁぁぁぁぁ!!
エンジェルからのほっぺちゅー頂きました!
もう我が人生にくい無し!
ガクッ
「お前っ!?テオになんて事やらせてるんだよ!」
「ケイトうるさい!これは私の人生に必要な事なの!テオのおまじないが私の生きがいなのよ!これがないと私は死んでしまうの!」
「嘘つけ!!」
「おねえたまがしんじゃうなんてやー!ぼく、またおまじないしゅるね!」
なんだろう?
この尊き存在は?
心が腐りきった私には触れてはいけない存在なのでは?
触れたら浄化されて、お姉ちゃんは消えて無くなってしまうんじゃないかな?
「テオ、ちょっと俺と下で話そうな!特にさっきのおまじないに関して!」
「うん、わかった!おねえたま、バイバイ」
小さくて可愛いおててを振るエンジェル。
「私のエンジェルを連れてかないでーーー!!」
エンジェルと手を繋いで去っていくケイト!
くっ!羨ましい!
その場所変わってくれ!
ケイトが扉を閉める間際
「アリシア、入学式までおとなしくしてろよ!」
バタン
くそぉー
私のエンジェル返して!!