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スライム倒して牢獄行きになった件について

異世界転生ものです

伊佐沢(いさざわ) 陽祐(ようすけ)二十五才。俺は今知らない場所に立っていた。足元に生い茂る草原。どこまでも青い空。そして遠くに見えるのは中世風の建物が並ぶ町。

 

 ……いやいや待て待て。よく考えろ。昨日は確か、仕事が終わって終電に乗った。無事最寄り駅までついた。昨日は仕事でクソ上司に苛立ったから近くのコンビニで缶ビールを買って帰宅。風呂に入ってから軽いつまみとそいつをいただいて、そのまま倒れるように寝た。

 

 そして朝起きたら草原のど真ん中に立っていた。…ってどういうことだ。まだ夢を見ているのか?

 

 頬を思い切り引っ張ってみる。むちゃくちゃ痛かった。感覚がちゃんとあることに安心するが夢ではないらしい。

 

 なんかのドッキリか?…ないな、ただの底辺リーマンの俺にそんなことして誰が楽しいんだ。自問自答していると

 

 極めつけは自分の格好だ。昨日は部屋着のジャージだったはずだが、今は丈夫そうな布の服にズボン。短いマント。皮のベルトを身に付けていた。ベルトには鞘がついていた。まさかと思って鞘に収まっていたものを引き抜くとそれは短剣だった。

 

 刃はキラリと日光を反射し光る。切れ味がよさそうだ。何でこんなものを持っているんだ?分からない。

 

 しかし、いつまでもこんな草原のど真ん中にいたって仕方がない。とりあえずここがどこなのか情報がほしい。遠くに見えるあの町まで行ってみよう。

 

 俺は町の見える方向に歩きだした。柔らかな風が肌を撫でるように吹く。天気もいいし心地よい気候だ。ここが知らない場所でなければ、寝っ転がりたいくらいだ。

 

 そんなことを考えていたら、あくびが出た。やっぱり夢ではなさそうだ。その事実にあーっと声に出した俺の前にさらに理解しがたい存在が現れた。

 

 そいつは緑色でプルプルとした形状をしていた。高さは三十センチくらい横幅は二十センチくらいだろうか。うねうねと形状を変えるためハッキリとしたところは把握できない。この生物?に俺は見覚えがあった。

 

 国民的RPGでお馴染みの敵キャラ。スライムだ。

 

 えっ…もしかして…あれか?俺もついに来てしまったのか!?異世界というやつに!!

 

 理不尽なクソ上司にサービス残業の毎日。こんな日々が続くらいならいっそ異世界にでも飛ばされてしまいたい。そんな俺の願いが叶ったというのか!!

 

 そう考えれば、この服も国民的RPGの旅人の服に見えないこともない。とすれば、このスライムは最初の敵ということか。短剣を構えてスライムと対峙する。 

 

 スライムもこちらに気づいたようだ。ぷるるっと体を震わせた。しかし、それ以上は近づいてこない。それならばこっちからいこう。俺は短剣を構え直しスライムに向かって突き出した。

 

 「てやっ」

 

 ぷにょんとした感触。短剣の攻撃は見事にヒットした。スライムはまた体をぷるぷると震わせていたがやがて動かなくなった。

 

 ……やったのか?動かなくなったスライムに俺は警戒しながら近寄る。倒したモンスターが消えたりなんかはしない。これはRPGではないから当然だ。しかし、倒したスライムの側に十円玉みたいな色と形をしたものが落ちている。なにか分からないが、これは戦利品として持っていこう。

 

 こうして俺は異世界に来て初めての戦闘を切り抜けたのだ。これから始まる異世界での新しい生活に胸を高鳴らせ俺は町に向かった。

 

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 ……どうしてこうなった。軋むパイプベット、古びた椅子、隠す気がないむき出しのトイレ、極め付きはご立派な鉄格子。俺は今、牢屋の中にいた。

 

 あの後俺は町にたどり着いた。すると門のところにいたご立派な長剣を携えた筋骨隆々の若者と壮年の男性二人組に取り押さえられた。混乱する俺に彼らは抵抗すれば即切ると言い、身に付けていた短剣を取上げ俺をここに閉じこめたんだ。あれはこの町の門番だったのだろうか?けど何でこんな目に!

 

 「事実確認ができたら呼びに来る。それまでここで大人しくしていろ!」

 

 そう言った彼らが去ってからしばらく経つ。体感で一時間から二時間くらい。その間俺はずっと項垂れて椅子に腰かけていた。

 

 「ん?」

 

 かつかつと誰かが近づいて来る音が聞こえる。先程の門番が戻ってきたのだろうか?顔をあげるとさっきの門番のうち若い方が鉄格子の鍵をはずした。ギィーッと音をたててドアが開く。

 

 「出ろ」

 「待ってくれ、何で俺はこんなところにいれられたんだ!理由を教えてくれ」

 「そんなの自分の胸に聞け!しらを突き通せるのも今のうちだ」

 

 若者は俺を引っ立てる。乱暴な扱いに体がよろめくがなんとか持ちこたえた。相当深刻なご様子だ。どこに連れていかれるのだろうか。

 

 「入れ」

 

 俺はその門番によって室内に押し込められる。同じフロアにある部屋のひとつだ。窓はなく、二つの机といくつかの椅子がある。奥の椅子には恰幅のいいおっさんが座っていた。殺風景な部屋だ。初めて見る部屋だがやけに見覚えがある。

 

 (思い出した。ドラマとかで見る取調室に似てるんだ。)

 

 てことは、今から俺は取り調べを受けるということか?なんかの間違いだろっ!

 

 入り口付近でおろおろしていると若い門番に扉を閉められた。そいつはドアを守るように姿勢よく立つ。

 

 「邪魔だ。さっさと座らんか」

 

 ギロリと睨まれ、しぶしぶ椅子に腰かける。机を挟んだ向こうのおっさんは反応しない。座って気づいた。おっさんの手元には衝立があり手元が見えないようになっている。衝立の横にはインク壺と羽のついたペンがある。

 

 衝立はおっさんが書き物をするのを見えないようにするためのものなのだろうと予測がたった。

 

 (すっごい銃とかあっていきなり撃たれる可能性とかもあるけどな)

 

 手元が見えないというのはなかなか怖いものがある。びくびくしながらおっさんの様子をうかがった。

 

 特徴としてはツルツルの頭と鼻の下に生えているちょび髭。目は閉じたまま腕組をしている。座っているからはっきりはしないが立ち上がったらかなりの上背がありそうだ。横幅もあるしこれぞ大男という感じだ。

 

 「被疑者をお連れしました!」

 

 準備が整ったと判断されたのか門番が声を張り上げる。おっさんがパッチリと目を開けた。つぶらな瞳である。

 

 「やぁ、私は取り調べを担当するカーマインというものだ。よろしく」

 「よ、よろしくお願いします」

 

 おっさんは見かけのわりにかわいらしい高い声をしていた。勢いに流されて挨拶をする。やっぱり取り調べなのか。おっさん…カーマインさんはうんうんと納得げに首を縦に振った。

 

 「あのー。何で俺はこの様なところに連れてこられたのでしょう?」

 

 俺が頭を掻くと入り口の方でガタッと音がした。驚いて音がした方を見ると取り繕ったように姿勢を正す門番がいた。彼はわざとらしい咳払いをした。それに気づいたカーマインさんが彼のことを紹介してくれた。

 

 「ああ、彼は門番のコニーという若輩だ。彼は今回の件で感情の整理がまだ出来ていないんだ。それについて話をしたいんだが、君の名前を教えてくれないか?」

 「俺の名前はヨースケです。」

 

 カーマイン、コニーという名前の彼らに合わせて俺も名前を少し変えて名乗る。名字は名乗らない風潮なのか、もともとないのか分からないから黙っておいた。

 

 カーマインさんは口元のちょび髭をいじり、つぶらな瞳で俺を見つめた。

 

 「そうか、ヨースケか。ではヨースケ単刀直入に言うよ。君にはスライさんの殺害容疑がかかっているんだ。」

 「スライさん?」

 「そうだ。若葉のような緑の色をしたぷるぷるした方だ。覚えはないかい?」

 

 …………俺の中で話が繋がった。

 

 「……それってまさか……、スライムだったり?」

 「やっぱりお前かぁーー!!」

 

 門番の若者、コニーが詰め寄ってきて胸ぐらを掴まれる。殴られる!と思った時、カーマインさんがそれを止める。

 

 「コニー、やめたまえ。彼を離しなさい。たとえ、彼が犯人だったとしても暴力はダメだ。君の希望で同席を許したが、これを守れないようなら席をはずしてもらう。」

 

 カーマインさんはキラリと瞳を輝かせる。とても不満そうにコニーは手を離し突き飛ばすようにした。

 

 「けほっ、けっほ」

 「すまないね。スライさんは緑色をしたスライムという種族だ。町の外で薬草やら毒消し草や麻痺消し草を集めてきて薬を作ることを生業としてた。今日もその仕事をこなすため町の外に出たんだが、いつも時間通りに帰ってくる彼が帰ってこなくてね。門番のものが外に探しに出たのだよ。そしたら、町の側で倒れているスライさんを発見した。その連絡が入った直後君が町の門を潜ったため参考人として身柄を預からせてもらったんだ。この町にはあまり他所から人が来ないのでね、君が怪しまれてしまったというわけだ」

 「そうだったんですね……」

 「ああ。もしも勘違いならすまないが、何か心当たりはないかな?君はスライさんのことを知っているようだったね」

 

 知り合いも何もあったこっちゃない。そのスライムを倒したのは間違いなく俺だった。異世界に来て受かれた気持ちのまま行動した結果だ。


 あのスライムも町の一員として生活してたのだ。確認もしないまま本能のままに攻撃した俺が百パーセント悪い。血の気が引くのが分かる。言い逃れはできない。

 

 「……その……スライさんに攻撃したのは俺だと思います。これもお返しします」

 「貴様!スライさんを害し金を奪ったのか!」

 

 コニーは詰め寄ることはしなかったが入り口から激怒した声が飛んできた。俺は頭を下げる。

 

 「本当に申し訳ありませんでした」

 

 カーマインさんがふむふむと言いながらちょび髭を撫でる。

 

 「なるほど、君はスライさんを害したことを認めるんだね。目的はお金かい?」

 「あ…、いえ……」

 

 カーマインさんは変わらない調子で続ける。理由はとてつもなく言いにくいが重い口を開いた。

 

 「自分は異国から来ました」

 「確かに君はこの辺りでは聞かない名だね。どこの国から来たんだい?」

 「日本…という島国です」

 「ニホン?面妖な名だね。聞いたこともないが世界は広いね。どうやってここまで来たんだい?」

 「分かりません。気づいたらあの草原のようなところにいたんです。

 「ほう…」

 

 好奇心の瞳が向けられる。カーマインはこの突拍子もない話を信じてくれているのだろうか?

 

 「そこに緑色をしたスライム。多分スライさんが来ました。……俺のいた国ではモンスターは敵だったんです。彼らは凶暴で人を襲うから……。敵であるモンスターを倒しお金を得ることもしていました。スライさんが近づいて来たのも俺を襲うためだと思いました。だから、短剣で攻撃してしまったんです」

 「モンスターとは?」

 「ああ、えっと……。人間とは異なる体の作りをした者のことです」

 「なるほど、スライさんは確かに人とは違う体をしているね」

 「はい」

 「貴様、そんなことが許されると思うのか!出会いがけに善良な市民を切り伏せるなどどんな蛮族なのだ!!」

 「本当にすみません」

 

 ごもっとも過ぎて返す言葉もない。取り返しのつかないことをしてしまった。震える足を叱咤する。

 

 「コニー、静かにしなさい。君の気持ちは分かる。しかし彼に暴力を奮えば今度は君を裁かなければならない」

 「……はい」

 

 拳を握りしめるコニーをカーマインは宥める。

 

 「君の話も分かった。君の話を信じるとすれば突然来てしまった異国の地で気を揺らしていたのもあるだろう。そんな中で自国の常識を当てはめて動いてしまったのも分からなくはない。しかしだね罪は罪だ」

 「……はい」

 「コニーはね。昔、スライさんの薬で親御さんを助けてもらったんだ。スライさんも五人家族の大黒柱でね。コニーを子供と同じくらい可愛がっていたんだ。彼が同席しているのもスライさんを思う気持ちが強かったから特別に許したんだ。もちろん、彼の他にもスライさんに救われたものがたくさんいる」

 「……はい」

 

 すごく情けない話だが、俺は泣きたくなってきた。自分のやったことの愚かさに腹が立ち、ただうつ向き返事をした。

 

 「異国人である君は知らないと思うが、この国では他者の命を奪ったものは、その命がつきるまで過酷な労働に身をおいてもらう」

 「はい」

 

 恐ろしくないわけではないが自業自得だな。待っていたのは異世界ライフではなく牢獄ライフだった。そんなに慕われたスライムを問答無用に害してしまったことを申し訳なく思う。こらえきれない涙が頬を伝った。

 

 カーマインさんはまた腕組をしたままうんうんと頷く。

 

 「では、君の処遇は死するまでの労働とする」

 (その処遇、ちょっと待った!)

 

 声をあげたのは無論俺ではない。この場にいた誰でもないダンディーな声の持主。俺は顔をあげた。

 

 ドアの足元。そこには緑色のプルプルしたものスライムがいた。

 

 「スライさん……!?」

 

 コニーが驚きの声をあげる。

 

 (いやー、いきなりの攻撃に驚いて気絶していたら、とんでもないことになっていてね。思わず鍵穴から中に入ってしまったんだよ。)

 

 「スライさん、体の方は大丈夫なのかい?」

 

 落ち着きを取り戻したカーマインさんがスライさんに問いかける。

 

 (ああ、ご覧の通りの体だからね。傷ひとつないよ。)

 

 スライさんの声は直接頭に響くような感じだった。

 

 「大変申し訳ありませんでした!俺、とんでもないことをしてしまって!」

 

 俺はスライさんに向かって土下座をする。

 

 (いや、私の方こそすまなかったよ。君が異国のものだと知らなくてね。私の念話のチャンネルが合わなかったんだろう。驚かせてしまってすまなかった)

 

 なんと人間が……スライムが出来た方何だろう。スライさんは一言も俺を責めることはしなかった。

 

 (さて、私もこの通り元気な訳だし彼を解放してくれないか?)

 「でも、こいつはスライさんを害そうとしたんですよ!」

 

 コニーが納得いかないと俺を睨み付ける。スライさんは俺を助けようとしてくれている?

 

 (私は無事だし被害者などいなかったんだから、彼を拘束する必要はない。そうだね、カーマイン君?)

 「他でもないスライさんが言うなら異論はありませんよ」

 「カーマインさん!」

 (それに若い頃には色々と間違えるものだ。コニーだってそうだろう。あれは君が門番に成り立ての頃……)

 「分かりました!やめてください」

 

 スライさんの言葉に俺は情けないことに呆気に取られ事態を見ていた。スライさんは俺と向き合う。

 

 (君はヨースケ君だったね。もうこのようなことはしないと誓えるかい?)

 「もちろんです。こちらもお返しします」

 (ああ君が預かってくれてたのか。ありがとう。)

 

 カーマインさんから許可を得てお金をスライさんに返す。触手のようなものでスライさんはそれを受け取りプルプルと震えた。どことなく嬉しそうだ。

 

 (ところで異国から来たと聞こえたがどこから来たんだい)

 

 この件は終わりだというようにスライさんは俺にそう訪ねた。カーマインさんはスライさんにお茶を出してやっており、コニーは相変わらずドアの前から俺を睨み付けている。

 

 俺はスライさんから水を向けられてはっとする。これまではそれどころではなかったから気づかなかったが、俺は元の世界に戻る方法はあるのだろうか、と。

 

 (どうしたね?顔色が悪いようだぞ?カーマイン君、彼にも茶を)

 「ええ、どうぞ」

 「ありがとうございます」

 

 俺はカーマインさんのくれたお茶をすする。日本にいた時のお茶と同じ緑色をしていたけど、味はもっと甘かった。

 

 (この茶の葉も私が持ってきたものだ。鎮静の効果がある。落ち着いて話してごらんなさい)

 「はい」

 

 スライさんの声はとても優しい。俺は正直に話すことにした。スライさんはプルルルっと震える。

 

 (なるほど、異国ではなく異界からやって来たということか。興味深いな)

 「帰り道も分からないとなると大変ですな。いったいどうしたものか」

 

 俺の話は意外とあっさり受けいられた。カーマインさんがちょび髭を撫でる。スライさんは平たくなったり上に伸びたりしている。

 

 (それでは、うちに来るといいよ。帰る方法が見つかるか生活のあてがつくまで面倒見よ。)

 「そんなお世話はかけられませんよ。俺はあなたを害そうとしたんです。そんな相手を家にいれるなんて」

 

 あまりに無防備過ぎる。コニーでなくともそう思うだろう。

 

 (しかし、君に生活のあてはないだろう?それにここでのルールを知らなかったため今回のような騒動が起こったんだ。せめてルールを学んでおくべきではないのかい?)

 「それは…そうですけど…」

 「お前、スライさんの好意を無駄にするつもりか?」

 

 コニーが仏頂面でいかにも不本意というように声をあげる。

 

 「スライさんはこう言い出したら聞かない。本気でお前みたいな無法者を引き取るつもりだ。お前には好意に答える義務がある」

 (おや意外だね。君には反対されると思ったよ。

 「スライさんはそういい出したら止まらないからしょうがないじゃないですか。その代わりにこいつがスライさん家に行くなら俺が見張ります」

 (そうか。ではヨースケ君どうだね?私のところに来ないかい?)

 

 俺はなんだか申し訳ない気持ちと嬉しさでいっぱいだった。あやまちを犯した俺にこんなにも良くしてくれる人がいる。その好意に答えたい。

 

 「よろしくお願いします」

 (ああ、よろしく)

 

 スライさんが握手を求めるようにスライムの一部を伸ばした。俺はその手を迷わず握る。ひんやりとしていてぐにぐにしていて、とても暖かかった。

 

 「それでは、異界人ヨースケの身柄はスライさんに一任するよ。スライさんよろしくね。ヨースケが正しく生きていけるように導いてやってくれ」

 (任せてくれ)

 

 カーマインさんが穏やかな目をし場をまとめる。コニーは不遜な顔つきだけど、スライさんに絶対的な信頼を持っているのが見てとれた。

 

 俺は三人に向けて深いお辞儀と共に声を振り絞る。

 

 「ありがとうございました」

 

 こうして俺はスライさんのもとで生活することが決まった。俺の異世界ライフが幕を開けたのだ。

 

 皆ももし異世界に行ったなら不用意にスライムを倒そうとしたらダメだぞ。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

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