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熊王伝  作者: ウル
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第20話 部隊の試行

 その後、俺はエルモンドがやろうとしている方針について、世話役の人間に色々聞いた。

 メキロ家は先代を殺害し首輪政策を実行したノリクに対抗するため戦力を集めているという。

 そして、その一環としてモンスター部隊を創設しようとしているとのことだった。

 俺が完敗した★4モサのパワーが大将としてモンスター部隊を取りまとめることになるらしい。


 とは言え、俺はエルモンドの中では今まで乱暴を働いてきたからやり難い。

 まずは、ウィルに今まで散々殴ってきたことを謝った。

 ウィルは俺が立ち直ったと喜んでくれた。

 俺なんかより余程大人の対応だ。

 そして、それ以外の俺が殴ってきたメンバーとの関係を改善させていった。

 すると、今までは近づいただけで避けられていたが、大多数の者と雑談はできるようになってきた。


 数日後、領主のオーウェル様が戻って来たらしい。

 そして、避難したモンスター全員のコストを測ると言われた。

 俺は大人しくコストを測って貰った。

 俺のコストは105と出た。進化したときと変わっていない。

 だが、前回35だったゼルが36に、同じく35だったアリサが37に増えていた。

 前回計っていないとはいえ、ウィルは39もあった。

 進化しなくてもコストは増えるようだ。

 ウィルはゼルよりも体が小さいのにコストが高いのは3匹の中で一番賢くて頼りになるからだろうか。


 そして、パワー大将と大将がウル様と呼んでいるメキロ家のアドバイザーがやって来た。


「俺様は、お前達の代表としてモンスターの軍を率いることになったパワーだ。

 今この町には、元から住んでいた奴もいれば、避難してきた奴もいる。

 だが、このまま暮らしていくためには、協力してこの町を守らないといけない。

 今日から、この町を守るための訓練をするぜ。

 訓練で技を覚えたり、戦いの練習をしてこの町を守るんだ。

 分かったな。」

 パワー大将が避難してきたモンスター達を前にして挨拶をする。

 だが、反応が鈍い。

 このままじゃ不味いな。


「おう」

 俺は率先して大声で反応する。

 すると、後から続いて多くのモンスターが反応してくれた。


 その後、パワー大将は俺とウィル・ゼル・アリサ・★2ブラックベアのクリスとファング・★1ヤングウルフのリコだけを残して、残りのメンバーに技の訓練に向かわせた。


「お前達に残ってもらったのは、部隊の体制を考えるのに、実戦訓練をしたいからだ。

 ここにいる★4テンロウが、今日犯人役をしてくれるウル様だ。

 説明が終わったら、ここからいなくなるぜ。

 ウィル、ゼル、アリサ、お前達には、ここにいるウル様を捕まえてもらう。

 それぞれクリス・ファング・リコの中から手下を1匹ずつ選んでくれ。

 そして、手下と組んでウル様を捕まえるんだ。

 ここまでは分かったか?」

 ウィル・ゼル・アリサに隊長としての訓練をさせるつもりらしい。

 3匹とも俺のいないところでは自分で判断しているようだから、それなりにはするだろうか。

 だが、役割の中に俺が入っていない。


「大将、俺は何をするんだ?」

 俺はパワー大将に聞く。

 パワー大将は、俺に大将と呼ばれるのは仰々しいらしい。

 なので、今後は兄貴と呼ぶことにした。


 そして、俺の役割はウィル・ゼル・アリサの隊長としての判断を見る事らしい。

 要するに全体の取りまとめをできるようになれってことだな。

 まあ、元手下の3匹なら問題ないだろう。

 他のメンバーに対してもできるように努力しないとな。


「なんで★1ヤングウルフが入ってるの?

 私は、ファングかクリスがいいわ。」

 アリサは同じ熊族以外を相手にするのは慣れていないな。


「俺はクリスがいいぜ。」

 ゼルは唯一の雌熊だからだろう。


「それじゃあ、リコ。俺と組もうか。」

 ウィルは残っていたリコを選んだ。

 だが、なぜ1匹だけ★1しかも種族の違うリコが入っているのか。

 俺だった、このメンバーなら最初にリコをじっくり見て判断するな。

 兄貴が敢えてメンバーの中にリコを入れた理由がいずれ分かるだろう。


 兄貴の設定では、設定では町の広場の近くで住人が襲われた。

 犯人を捕らえたものの手下で、まだ黒幕が残っている。

 黒幕を探せということだが、ウル様が演じる黒幕をウィル達が見るけることができるだろうか。

 正直俺は不安だった。


 最初に動いたのはゼルだ。

 クリスと二手に分かれて探しに行った。


 次の動いたのはアリサだ。

 ファングと2匹でゼル達とは違う方向を探しに行った。


 そして、ウィルは現場の見える高台を調べに行った。

 なるほど、そこに黒幕がいたかもしれないという訳か。

 ウィル、考えるようになったな。

 いや、もしかして、リコか。

 ★1が1匹だけしかも別種族が入っている理由。

 リコはものすごく賢いのではないのか。

 俺はそう予想した。

 だが、ウィルもリコに任せているだけじゃない。

 リコが不意打ちされないようにしっかり警戒している。

 ウィルはいつの間にかそんな判断までできるようになっていたんだな。

 兄貴が隊長候補に考えるだけの事はある。


 そして、ついにウィル達がウル様を見つけたら、技で縛られて動けない内に逃げられてしまった。

 まあ、ウル様としても、他の組も見ておきたいのだろう。


 そこにゼルが現れた。

 ゼルは大声で吠える。

 威嚇じゃない。

 仲間を呼んでいるな。クリスを呼んだのだろう。

 ゼル、結構やるじゃねえか。


 ゼルの吠え声を聞いて、アリサたちも集まって来た。

 アリサも考えるようになったな。


 ウル様は三方を囲まれたので降参して反省会をすることになった。

 そして、俺は兄貴に3匹の講評を求められる。


 まずは、ウィルに高台を調べた理由を聞いた。

 やはりリコの案だった。

 ゼルとアリサにも行動の意図を聞いたが、見た時の予想通りだった。

 俺は、リコの敵の思考から考えるやり方と、ウィルの周りの警戒する隊長としての安定感を褒めた。

 ゼルには、1匹でいるときのクリスの安全も今後は考えるように話した。


 兄貴は、3匹が最後協力しようとしたところを褒めていた。

 競争するわけじゃない、部隊の仲間として協力することは大事だと言った。

 確かに、俺にもその視点はなかった。

 俺もまだまだらしい。


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