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熊王伝  作者: ウル
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第16話 「近づけない場所」

 俺達は、今後の方針を相談した。

「北西の方向に何かがあることは確定的ですが、もう少し進むか、一旦報告に戻るかどうしましょうね。」

 トムソンが仲間に聞く。

「ネメアーが近づけば嫌な気配が分かると言うなら、気配が分かるところまでは進めばもっと詳しい状況が分かるのでは。」

 最初にそう言うのはガリオンさんだった。

 俺もガリオンさんの意見に賛成だったのでそう主張すると、特に反対意見も出ず、もう少し先に進むことが決まった。


 そして、北西に向かって進むが、明らかに様子がおかしい。

 森の中であれば、鳥や小動物の活動する音が聞こえる筈なのだが、そのような音が全くと言っていいほど聞こえないのだ。

 確かネメアーも獲物がいなくなったから出て来ざるを得ないと言っていたな。


「動物たちも危機を察知して移動したという事でしょうか?」

 メリルさんが言う。

 北西で何かが起こった。今の所動物の死骸を不自然に見つけてはいないため、何かを感じて逃げたのだろう。


 さらに進んでいくと、空気が重くなってきた。

 と言うか、正直近くにいたくない不気味な気配を感じた。

「ご主人、何か感じるか?」

 俺はトムソンに聞く。


「いや、今の所は何も感じないよ。

 動物が全くいないのが奇妙だけど。」

 人間はまだ感じないらしい。

 ゼル達を見ると、気配に気づいているようで耳を折っている。

 他の仲間モンスター達も同じだ。

 みんな、この場にいたくないと感じているようだ。


 俺達はさらに先に進む。

 しばらくして嫌な感覚がするとフィーナさんが言う。

 そろそろ人間でも分かるくらい気配が強くなってきたようだ。

 森の中では先に何があるのか分からない。

 仲間の飛行モンスターに飛んでもらって先を見て貰ったが、この先に特に目立ったものがあるわけではないという。

 これ以上進むのは危険と判断し、俺達は、一旦戻って報告することにした。


 俺達は後から来ている後続部隊に戻って報告する。

 コインブラの衛兵隊長やゾマさんも相談した結果、一旦戻り他の派遣部隊を待ち、万全の体制で進むことになった。

 俺達は一旦コインブラの町に戻る。

 そして、モンスター使いのメンバーは、仲間モンスターが進化できるか確認しに行くという。

 俺も★4ネメアーを何体も相手にしたし誰かは進化できるかもしれない。なので、トムソンに言って、俺達も確認して貰いに行くことにした。


 確認して貰うと、俺は★4進化へできるようになっていた。

 進化先は★4アルカスか★4モサのどちらかだ。

 だが、死んだ親父もお袋も★4アルカスだった。

 これで進化レベルは親父達に追いついたな。

 そう思い、俺は深く考えずに進化先を★4アルカスに決めた。

 俺もこれで進化は3回目だ。

 特に問題なく俺は★4アルカスとなった。

 だが、進化施設の人間は進化直後に俺のコストを測ると言う。

 俺はハイネの施設ではコストを測ると言われたことがなかったので戸惑った。

 だが、モンスター使いが連れているモンスターは進化したらコストを測るのが普通だし、測定するだけで特に不都合があるわけではないようなので、俺はコストを測って貰うことにした。

 俺のコストは105という数値らしい。

 これが大きいのか小さいのか分からないが、進化施設の人間は驚くほど高いと言っていた。


 さらにゼルとアリサも★2から★3に進化できるようになっていた。

 ★3の進化先は★3グリズリーと★3ポールベアの二択だ。

 2匹に進化先を聞くと、2匹とも★3グリズリーにするという。

 俺が★3グリズリーだったかららしい。

 そんな考えでいいのかと思ったが、俺が似たような考えで★4アルカスを選んでいるため、言葉には出さなかった。

 そして、ゼルとアリサもコストを測る。

 ゼルもアリサもコストは同じ35と出た。こちらは高めではあるが、これくらいの数値のモンスターは良くいると言われた。


 こうして、派遣隊の応援が集まるまで俺達はコインブラの町で待った。

 5日ほどでハイネの応援も含め全ての派遣隊が揃った。



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