Ⅿ
もう一人の俺が言う
よくやってるじゃないか
少しは自分を誇りに思え
そうでもないよ
俺なんてまだまだだ
俺と俺は缶コーラを空けて
乾杯
どうだ
自信は持てたか
そうでもない
這いつくばって
踏みすぎのアクセル調整するばかりだ
お前も俺だから分かるだろう
まあな
恋はしているのか
俺が俺に聞くのもおかしいか
恋はしてるよ
片思いの優しいあの人だけどな
いつも
俺と笑ってくれる
孤独はどうだ
消えたか
消えやしない
孤軍奮闘に人々に感謝だ
俺はお前だな
よく
分かるよ
何を考えても
お前はお前という名の詩人だ
潔白に
正しいものなんて世にないだろう
お前が俺として表しているように
嗚呼
そうだな
このマンションの風
お前という名の俺に似合ってきたな
来るもの拒まず
俺が俺を引き入れ愛するように
後悔はあるか
あるようでない気もする
ただ
世に矛盾を感じているんだ
昔
抱きしめた
愛しの彼女の香りは消えないな
そうだな
愛しのアイツは俺を奮い立たせてくれた
お前も俺だから分かるだろう
素直
純粋に
お前は俺として毎日を生きている
足りないものなどはない
ただ
お前は俺として素直すぎて
新たな日々に挑戦しているのだろう
嗚呼
そうだ
俺はお前としてお前は俺として
ここに生きている
何故
詩人になった
それは
お前も分かるだろう
俺は俺になりたかったからだ
散らかったいつもの部屋
お前はお前らしく俺として人生を掴むんだ
嗚呼
そうだな
そろそろ
行かなくては
お前は俺として俺はお前として
この時代を歩まなければ
もう一人の俺が言った
お前は俺としてお前らしく俺らしく
生きて行けと
