Maddalena; or, The Fate of the Florentines. An Italian Legend.
ヘイニングは "Great British Tales Of Terror" 冒頭で本作を紹介するに
Horace Walpole - Maddalena, or The Fate Of The Florentines
としている。作者名ホレス・ウォルポール以外は本作そのまま、おそらくそっくり転写したのであろう。当然のように、ホレス・ウォルポールの名は何処にも無い。
本作自体が引き写しで、おそらくその元は
The Oxford quarterly magazine, Volume the first”(March and June, 1825
に収録された
An Italian Legend of the Fifteenth Century
であるが、本作で改題された題名を用いている以上、ヘイニングは元の本を見てはいないのではないか。
前書きはなく、バイロン卿「夢」詩句の引用を挟んで小説本文が始まる。翻訳は一度だけ、『幻想と怪奇 吸血鬼特集 第1巻第2号(1973年7月)』に載ったきり新刊が無い。これも翻訳してみたいが、5万字近い中編だし、電子書籍からコピペできないというか段組が読み取れないし、訳書も手元にないし、『幽霊床屋』がまだ終わってないので、直ぐにはできない。
マッダレーナ、あるいはフローレンス人の宿命
MADDALENA;
OR, THE FATE OF THE FLORENTINES.
イタリーの伝説 An Italian Legend.
「この生き物2種が辿るべきは
奇妙な命令になる運命、
……………………うち1つは
狂気に終わり…いずれも悲惨に。」
"It was a strange order that the doom
Of these two creatures should be thus traced out,
......... The one
To end in madness — both in misery."