俺と飴玉笑顔
またもや短いです。ごめんなさいm(_ _;)m
「おい、何をしてる!」
俺が酔っぱらいをぶん投げてから少しして、警備係らしき人が二人近づいてきた。
「連れがこの酔っぱらいに絡まれてたので救出しました」
自分から前に出て正直にこたえた。嘘言ったって意味ないだろうし、野次馬が沢山集まってたから証言は問題ない筈。
「ん?酔っぱらい・・・って、うげぇ」
酔っぱらいを発見して露骨に嫌な顔をする二人組。さーせん。
「疑うならまわりの連中にも聞いてみてください。一部始終見てる筈なので」
「そ、そうか。いや、わかった。ただ、一応後で詰め所まで来てくれ。事情聴取は必要になるんだ」
「わかりました。街に入ったら伺います」
酔っぱらいを回収して帰っていく二人組を見送ると、ノエルが俯きながら袖を摘んできた。
「どうした?」
「・・・その、ごめんなさい。面倒事に巻き込んじゃって・・・」
目尻に少し雫をためながら細い声でそう言うノエルからは、ズーンと沈んだ空気を感じる。いかん。なんかよくわからんけど良くない気がする・・・!
「あー、気にすんな。それより、飯買ってきたぞ。何がいいかわからなかったからテキトーに選んできたけど」
幸いにもグチャグチャにはなっていなかった串焼き&麺+果実水を差し出す。いや、まじでよく無事だったなコレ。奇跡的過ぎない?
「・・・もらっていいの?」
「当然だろ?そのために買ってきたんだし。・・・あ、そうだ。ついでに―――」
懐に手を突っ込んで、小袋を取り出し、ノエルの小さな手の上に乗せる。おっかなびっくり受け取ったノエルは困惑顔。
「・・・これは?」
「偶然見つけてな。好きだったろ?飴玉」
ノエルの顔は、はっとした表情に。喜んでくれてるのか?
「・・・あ、ありがと」
「さっきも言ったけどさ、気にすんなよ。気まぐれだ」
うん、喜んでくれたようで何よりだ。やっぱり女の子には笑顔が一番だね。
(=^・・^=)