俺とノエルの道中魔術談話(閑話)
閑話です。短いです。
会話文ばかりなのでご注意くださいませ。
「なぁ、ノエル。ちょっと気になってたんだが、キミの戦闘スタイルって、魔術師だったり?」
「・・・うん。なんで?」
「いや、パーティ組むにあたって、仲間の特徴ぐらいは知っとかなきゃだろ?連携とか重要だしさ」
「・・・そうじゃなくて、なんでわかったの?」
「え?あぁ、そっちね。そりゃぁ、腰に短いけど杖があったから」
出会ったときにはローブに隠れて見えなかったが、彼女の腰にはしっかり杖があった。ノエルの杖は、俺の手の2倍くらいしか長さがなかった。ノエルは腰に目を向けて納得したご様子。
「で、魔術師なら、どんなのが使えるんだ?」
「・・・基本5属性の初級攻撃魔術と初級防御魔術だけ」
基本5属性とは、火、水、風、土、電気のことだ。その他にも属性はあるが、だいたい珍しいものばかりだ。一般的に普及しているのはこの5つである。
「・・・でも威力は弱い」
「ふむ?というと?」
「・・・魔術は術者の技量で威力が決まるって聞いた。つまり、弱いわたしは魔術師の才能がないのかも・・・」
「う〜ん・・・中級魔術は?」
「・・・覚えてない」
「へ?」
「・・・魔術は魔道具屋の入門書を買って覚えた。お金がなかったから、中級は知らない」
「あちゃ〜・・・なるほどなぁ」
こりゃあ、王都に着いたらギルドの前に魔道具屋に寄るかなぁ。でも、これから才能を開花させるかもしれないと思うと、なんだか楽しみだ。
以上、ノエルの杖より短い閑話でした。