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無事転生しました…ゾンビに。

意識が目覚める。


辺りを見渡すと、一面に草原が広がっていた。



「…って草原?」


普通転生場所ってはじまりの街みたいなとこじゃないのか。


「お、明人ー起きたんだね!」


「リル。」


俺のサポート役として一緒に転生されてきた女の子、リルが声をかけてくる。


「…って、お前小さくないか?」


転生前も小柄な女の子だとは思っていたが、今は完全に手のひらサイズといった大きさだ。

ピンクのショートヘアに魔女なんかがつけてそうな帽子を被っている。



「うん、僕使い魔に転生したんだー」


「使い魔?」


「そう。僕は明人のサポートとして転生したからね、使い魔はかなり丁度良いよ。」


「はー成程な。…って、転生した後の自分の姿って選べんの?」


俺はただ意識がさめてここに来たが。リルの言い方だと、俺にも選ぶ時間があってもよかったはずだが…



「…選べなかったの?」


「…そうだが、もしかして何か問題あるのか…?」


リルが少し慎重に聞いてきたものだから、おずおずと聞き返す。


「…転生する時に適正とかは見られるけどある程度は自由に選べたはず…でもそうか、明人の場合強制的こうなるのか…適正…」


何かリルがぶつぶつ言っている。もしかして俺も転生した結果見た目変わってる?


「リル。」


「!何?」


リルは少し慌てた様子で返事をする。


「転生して俺も何か変わってたりするのか?」


「…ええと…」


いつもハキハキと喋っていたリルが言い淀んでいるのを不思議に感じる。


「あ、池あるじゃん、自分で見よーっと。」


俺はそう言って池をのぞき込む。









「は?」



骨格はそのままであった。いや、骨格しかそのままじゃなかったというべきか。

充血した目にただれている皮膚、所々ついている身に覚えのない血の跡。まるで屍でも見ているかのような嫌悪感を感じる。


…いや、見ているかのように、じゃなくて…



「……ゾンビ?」


まさに俺の今の姿は、「生ける屍」という奴だった。


「え、は?」


あまりの事実に俺が半ば放心状態になっていると──


「………明人!!」


リルが突然大きな声をあげる。


「おお、なんだ驚かせるな…まだ驚いてる途中だっつーの。」


「大丈夫だよ!」


「何が!」



「病気にかからないじゃん!!!」


あかん。この子本人より先にてんぱってらっしゃる。


ってかまさか、俺これで生活すんの?





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