第三十三話 まともなおじさんが出てこない
めっちゃ更新遅くなってすみませんでした!!!!!!
自由、それはあまりにも眩しすぎる言葉。
「着いたな」
「わぁ…」
久々(というには少しなのかもしれないが)の地面に心が躍った。温かい日差し、爽やかな風、澄み切った風が私の体を包み込んだ。何処か懐かしい風…。
「ルーナ、遠くに見える街がわかるか?」
私はルーノに言われて遠くを見た。広がる草原の向こうに見える色とりどりの街。
遠くからでも見てわかる、鮮やかな原色の色使い。
「うわぁ…」
「さぁ、ここから少し歩くけど大丈夫か?」
「私は大丈夫!それより、ルーノが荷物を持っているのに…」
「俺は慣れているから。さぁ、行こう」
空いている手で私の手首を掴んだ彼は、私を引っ張るように新しい街へと連れて行ってくれた。慣れない旅路に少し疲労していたのも事実だが、気持ちが浮き浮きとして行く新しい景色にいつの間にか足取りは軽くなっていた。
街に近づけば近づくほど、行くべき街はあまりにも色鮮やかなのだと知った。
「目がチカチカしそう…」
「慣れないか?」
「…ちょっと、ね」
今まで住んでいた黒の街を言葉で表すとしたら、沈黙、陰、静、などの言葉を選ぶが、新しい街を言葉で表すとしたら、反対の言葉にするだろう。
「うわぁ…音楽が聞こえてきた…」
遠くから聞こえる楽器たちの声、ここからでも感じる人の騒めき。
クラリと視界が歪んだ。
「…ルーナ!!?」
一瞬の立ちくらみ、ルーノが私の手首を引っ張ろうとした。
すると、私が倒れる前に親切な誰かが私の体を支えてくれた。
「大丈夫かい?」
「…あ、すみません」
絵に描いたようなちょび髭のおじ様。赤錆色のシルクハットに同じ色のズボン、白いシャツの裾は可愛らしくフリルのついたものだった。
「いやはや、格好からして黒の街の方かな?この季節に旅行とはいかなる用事か、いやいやいい天気だ、うん、御機嫌よう御機嫌よういかがお過ごしかボンジュール?」
これが最悪の出遭いだった。
「はぇ?」
「気持ちのいい天気に用事を尋ねるなど紳士のすることではなかったでボンソワール」
この人は語尾がちょっと狂ってるのかな…?
「お嬢さんお疲れでしたら私の馬車に乗ったら如何かな?」
「私の、馬車…?」
「どうかね?どうかね?」
彼は私の肩を離さず聞いてくる。困った私はルーノを見た。
「すみません、彼女が困っているようで」
「おぉ!それは申し訳なさげなボンジョルノ」
「あの、彼女に触れないでもらえますかね…?」
「おぉぉお、それはそれは」
パッと彼が手を離した瞬間、ルーノが私の手首を引っ張り腕に閉じ込めた。
苦しくて上を見上げると、隠れていた瞳が見えた。
「どちら様でしょうか?」
睨むルーノ。
「どちら様だと思うかね?」
笑う男。
「ふっ、とはいえとはいえ、困ってる人達は見過ごせないのが情熱の街!!赤の街出身の私の熱い心!!!!!私の厚意に甘えたらどうかね?んん?」
ルーノは私を抱きしめる腕の力を強くした。
「悪いが…どこの誰かわからない人間に甘えるほど無能じゃない」
私と話すときとは違う、強い口調で話した彼は未だ男を睨んでいる。
「ふぅ…」
すると、男が深いため息をついた。肩を竦めてオーバーにやれやれと言うと、私達を鼻で笑って口笛を鳴らした。突如、前方の街から走って来た馬車が土埃を上げて近づいてきた。
「君達は…何を警戒しているのか知らんが、私を睨むとはいい度胸だね気味が悪い。
黒の街なんぞから来た人間はろくなもんじゃない。
紳士な私に三度目はないよ。黒の街に帰りなクソガキ共が」
突然の言葉に私は息を呑むのも忘れていた。ルーノは尚も睨むのをやめない。
そのことに腹を立てたのか、男は地団駄を踏んでルーノを睨んだ。
「特にお前だお前!!!!俺に歯向かうあのクソガキによく似てやがる!!!
偉そうな口を聞きやがって私を誰かと思ってるのかね?全く!!!!
見たい物だけ見たらさっさとあの腐った街に帰るといい!!!!」
反論しようとして口を開くが、馬車がやってきたことにより土埃が発生し視界が見えなくなった。驚いて思わず息を吸って咳き込んでしまった私を他所に、自らを紳士と呼んだ男は馬車に乗り、嵐のように去って行った。
「ゴホッ、ゴホゴホッ」
「ルーナ…水を飲めるか?」
優しく私の背中を擦るルーノに甘え、地面に座り込み持ってきていた水筒で口をゆすいだ後、ゆっくり飲み込んだ。
「…はぁ…なんだったんだろ、あの人…」
あまりにも激しい男の登場にもう二度と会わないといいんだけど…なんて思いながら、この先遭うかもしれないなんて思うと気が重くなる。
「…黄の街に来たのは失敗だったか…?いや、だが…」
考え込むように俯いてしまったルーノの服を引っ張る。
「もう、会わないと思うし…私は大丈夫だよ。心配させてごめんね」
「…ルーナ…あまり、無理をさせたくないのだけど…」
「ルーノのお友達に会いに行こう、ね?」
彼は私の言葉に頷くもやはり何かを考えている様子。
「…ルーノ…」
何と声をかけたらいいのか…。
「もーこんなところにいたマジ探したし」
「っ!?」
いつの間に立っていたのか、そもそも何時からいたのだろうか。
私とルーノは彼女を見上げると、彼女の橙色の髪が風に靡いた。
「っていうか?こんな微妙なところで休憩とかマジありえない」
「え、えっと」
「っていうか?何コレウケる落ち込んだルーたん見るの超ひさびさー!」
「る、ルーたん…?」
「お、前…お前は…」
ルーノが驚いたように彼女を見つめる。もしかして…彼女が…!
「誰だ…?」
ガクッ。立っていた彼女も見事にズッコケた。
更新遅くなってすみませんでした!!!!
風邪引いて、熱出して、病院病院学校病院病院の毎日!!
ずっと寝込んでました…。それも、元々の持病がまた悪化してずっと体調崩していて…。
のろのろとしか書けず申し訳ないです(汗)
それもまた今回もろくなおっさん書いてないし…←確信犯
最後の少女は次回、名前などを明らかにしていきたいなと思います。
ゆっくりの更新ですがどうぞよろしくお願いします!!




