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Koloroー私は夜空を知らないー  作者: She Line
太陽に憧れる女
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第十六話 夜の談笑


ソファに座りながら、花のペンダントを見て黙っていた私も、少しずつ今日の話をした。

裁縫があまりにも難しかったこと。ディアンの淹れるハーブティーは美味しかったこと。

それから…

「刺身?白飯?」

「そう、ルーノは紫の街(パープルタウン)が嫌かもしれないけど、私が元いた世界にも刺身や白ご飯があって。ディアンからその話を聞いたら懐かしくなっちゃった」

「…そこをアイツは紫の街(パープルタウン)だと…?」

首を傾げるルーノ。

「…何か、おかしなことが…?」

「あーいや、間違ってはいない。間違ってはいない、けど」

ルーノの微妙な顔をして私は首を傾げた。

ディアンの話だと紫の街(パープルタウン)は日本のような和食が広がる素敵な街。そして占い師が集う街だと私は思っている。

「…ルーナ。この国の地図を思い出せるか?」

「もちろん!白の山(ホワイトマウンテン)を中心に南にここ黒の街(ブラックタウン)、南東に黄の街(イエロータウン)、北東に緑の街(グリーンタウン)、北に青の街(ブルータウン)、北西に紫の街(パープルタウン)、南西に赤の街(レッドタウン)、でしょ?」

「正解。よく覚えたな」

「まあね」

伊達に毎日勉強してませんから!!

「じゃあ、その街と街の間はわかるか?」

「…街と、街の間?」

それは勉強不足です…・ルーノや神父様が持っている地図はあまりにも雑に描かれた古い地図。そこには街と街の間に何があるだなんて描いていなかったし、すっかり関所みたいなものがあって繋がっているのかと思っていた。

「平原、砂漠、運河、森…それらが街と街の間にある」

「平原に、砂漠…運河に…森…」

復唱してみるが、あまり頭に入って来ない。新しいことを想像するのはあまり得意じゃないのだ。

「また今度それぞれ詳しく教えてやる」

ルーノは混乱している私の頭をクシャリと撫でると、青の街(ブルータウン)を指差した。

「海と悲しみの街、青の街(ブルータウン)

「海と、悲しみ…?」

「そう。青の街(ブルータウン)には青い(あお)い海が北に向かって広がっている。海に入る許可を得ているのは青の街(ブルータウン)の特別な人間のみ」

それが一体、先ほどの疑問とどう繋がるのだろうか。

「ルーナ、君はさっき紫の街(パープルタウン)で何が食べれるって言ったっけ?」

「刺身に白ご飯……あ!!」

そうか!!刺身!!!

「そう。新鮮な魚を必要とする刺身が、隣とはいえ近くもない街に存在すると思うか?」

「ありえない!」

だけども、だ。

「…ディアンは公爵家の家庭教師をやっているのに青の街(ブルータウン)紫の街(パープルタウン)を間違えるとは、思えないけど…」

冷蔵庫のような物を作る魔法があるのならば、鮮度を保つ魔法だってあってもおかしくないとは思う。それにわざわざ間違えてまでルーノの嫌いな街の名前を言うだろうか。

「元々、紫の街(パープルタウン)男尊女卑(だんそんじょひ)がどこよりも酷い街だった」

「男尊、女卑…」

「跡継ぎを産むために、子を孕む為にいる道具()

子を産まない女はいとも簡単に捨てられた」

目を見開く。酷い。酷すぎる。女は男の為の玩具(おもちゃ)じゃない!

…だけど、外で働いて、出世して、家族を養えるのが男と言うのもまた事実…。

元いた世界でも男尊女卑が酷かった。私が生まれた時は、まだマシだったともいえるけれど、女だから何もできないと、嘲笑(あざわら)う男達。そう言う人達ばかりじゃないと、ルーノもディアンも神父様も見ているからわかっている、が、どこの世界にもいるんだなと改めて思う。

それは嘲笑う男達自身が悪いのか。男達の生まれた環境が悪かったのか。どちらも、なのか。

「捨てられた女は山ほどいた。子を産めば捨てられ、子を産まなくても捨てられる。

紫の街(パープルタウン)は悲しいことに貧民街だった。

生きて行くためには、捨てなければいけない世界だったのかもしれない」

「どうして、貧民街だったの…?」

「…他の街は、周りの大地に恵まれた」

「周りの大地…っていうと、さっき言った森や、運河や…ってこと?」

「そう。だけど紫の街(パープルタウン)の周りには砂漠と、荒野があった」

砂漠と荒野。それじゃあ、何もできないじゃないか…!!

「大昔は、小さくて、わずかにある豊かな大地を分け合い、生きていたが…後にそれは奪いあいとなり、紛争、そして同じ街の中で戦争が起きる。多くの人が死ねば、戦争に勝つために多くの人を欲し女が子供を産む。小さな自然を奪い合うには人が増えすぎた」

誰かが手を差し伸べることができれば。誰かが助けることができれば。豊かな大地が多ければ。そこにまた違う歴史が生まれただろうか。

「とにもかくにも、その後紫の街(パープルタウン)の領主になった男達がまた厄介。住んでいる者達から大量の税金を奪って民達を苦しめた。暴動、争い、その繰り返し」

永遠に出ることのできない負の無限ループ。人は何故、人を殺すのか。

「その中で、力のない女は捨てられていくばかりだった。そこに現れたのが元奴隷のヴィオレッタ。彼女は知識もなく魔法を自由自在に操る女だった」

魔法…!!!今では自然であっても、知識がなければ使いこなせないその魔法を彼女は()まれ持って自由自在に操れたのか…!!

「彼女は魔法で何もない荒野をその大いなる魔力と魔法で豊かな自然にした。捨てられた女子供を保護し、争いと血に塗れた男達を決して入れない鉄壁の城を作り上げた」

「鉄壁の城…それは…」

「第二の紫の街(パープルタウン)。女の街」

女の…街…ある意味パワーワードだよ、それ。

だがしかし、捨てられ生きるのに必死だった人達を救ったヴィオレッタさん。彼女もまた人として扱われない奴隷だと言うのならば、きっと酷い扱いをされてきたのだろう。きっと異性に心を閉ざすほど…そう言う意味では、必要だった壁だったと思う。

「まあ、ヴィオレッタが死んだ後、女だけじゃ生きて行けないってことで、今じゃ通行書さえあれば男も女も子供も入れる普通の街だよ。ただ女が多いだけ」

「いやまあそれ、普通って言わないけど」

「ヴィオレッタの後継ぎとして産まれた子もまた魔法の才があり、絶対に当てる占いを始めた。いわば、新しい商売、ってやつだな。それが第二の紫の街(パープルタウン)が占いの街と言われる由縁」

「なるほど…それに続いて、他の人達も占いを始めたわけなのね…」

ディアン、君、街は二つあるって言ってくれないと勘違いするから困るよ…もう…。

でも、ルーノの説明でよくわかったので今回はよしとしよう。

「元ある紫の街(パープルタウン)青の街(ブルータウン)の間にできた街。紫の街(パープルタウン)からしてみれば気に入らない街なわけ。だから、食料や物品の調達は青の街(ブルータウン)が援助した」

つまりは…最初の質問に戻るわけだ。

「確かに、元の紫の街(パープルタウン)より海のある青の街(ブルータウン)に近ければ、お刺身なんかの魚料理が出やすいのもわかるかも」

「そう。だからきっとディアンが言ったのは第二の紫の街(パープルタウン)だな」

それにしても、昼はあれだけ興味持たせたら行くかもしれないだろ!!って怒っていたルーノだったが、私の疑問に疑問を抱いたら答えずにはいられない性格のようだ。

しかし、きちんとした答えが帰ってくるなら私は何でもOK!!

…彼の大事な人の死を当てた占い師が憎いかもしれないけど、占い師も好きで当てたわけじゃないしね。きっと、そこもわかっているんだろう。それに、私今ルーノ無しじゃ生きて行けない絶対無理。

「なんか謎がわかってスッキリしたかも」

「俺も説明してスッキリした」

お互いに真剣に考え話していたため、一旦休憩。って言うか!

「お風呂沸いてるかも!!入ってくる!!」

「しまったな…長話しすぎたな。早く入っておいで。明日は早いから」

「うん」

私は着替えを取りに行こうと部屋に向かった。が、途中で足を止めた。

こういう時、ちゃんと言わなきゃいけないことがある。

止まってルーノのほうを向いた私に彼は首を傾げた。

「話をしてくれてありがとう。説明分かりやすかった!」

彼は私の言葉にクスリと笑うと

「どういたしまして。こちらこそ話を聞いてくれてありがとう」

と笑って告げた。


さぁ、明日は待ちに待った公爵家の城へ行く。


いつもより短い…かな…?

最近はこの小説を見てくれる人が増えるように必死に表紙を描いてますが

そうするとまた小説書く時間もないし…で( ;∀;)

やりたいこと、したいこと、やらなきゃいけないこと。一日が24時間じゃ足りなーい!!


最近では、やりたいことが多すぎて寝るのも忘れて何かしてることが多いので

風邪引いて鼻ずびずび言わせてます(笑)

でも、もう少し小説に力入れたいですね頑張ります!

今日も読んでいただいてありがとうございました!!

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