エピローグ
撫子国王女、育成計画! 堂々完結です!
読者の皆様! ほんとに、ほんとに! 応援ありがとうございました!!!
「なんか、不思議だな。紫苑に会って、まだ一年もたってないなんて」
あふれんばかりの人を眺め見ながら、僕はしみじみ思う。
きなれない長いドレスをいじくりつつ、彼の方へ視線を向けた。
「覚えてる? 紫苑。僕を不良から助けてくれたこと」
「別に。ごみを処理するのは、市民の務めなんだろ?」
「またそれぇ? あの時、ほんっとむかついたんだからね! 人をださいとかいって!」
「俺は事実を言ったまでだ」
「ひどいっ!!!」
今まで起きたことが、全部夢のようにも思える。
ここまでこれたのも彼―紫苑がいてくれたからだ。
なんだかそばにいるのが、当たり前のように感じるよ……
「つうかお前、最近おとなしすぎね? 気持ち悪いから、やめてほしいんだけど」
なぬ?
「どうせうわあ、あんなに人がいるぅとか子供っぽいこと思ってんじゃねぇの? 何感傷に浸ってんだよ、お子ちゃまごときが」
なぬなぬ?
「お前がお姫さまっぽくなるなんて、百年早いんだよ」
むかっ!!!
「何なんだよ、さっきから! 人を子供みたいに!!!」
「事実子供だろ」
「あのねえ! 僕もう大学生だよ!? ちょっとは成長してるんですぅ!!!」
「あ、それともう一ついいか?」
「何!? また文句だったら今度は拳で……!」
「似合ってるぞ、そのドレス。幼児体系にしては」
あまりの言葉に、ふえ? と変な声が出てしまう。
紫苑はそっと、僕に手を差し出す。
彼の顔は、いつものようなバカに仕切ったような笑みを浮かべていて……
「幼児体系は余計だよ!」
僕は叫びながら、ゆっくりと紫苑の手を握り返したー
fin
皆さん、お読みいただきありがとうございます!
初のファンタジーと恋愛、ということで難しいところもありました。ほんとはもっとどんぱちさせたかったです。
紫苑と絵里香をくっつけてもよかったのですが、ありがちな気がしたのでそこらへんは皆様のご想像にお任せします!笑
引き続き、いずれ投稿するであろう
新作の方もよろしくお願いしますます。