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ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
2 旅立ったのはいいけれど
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6 旅立ったのはいいけれど 1

・・・あし・・・いたい・・・


 あたしは半泣きだ。

 靴なんて嫌いだ。


皆さんおはようございます。あたしミャアコ。ぴちぴちの6ヶ月の子猫・・・今は9歳の獣人(にんげんです。(いつの間にかご主人様6歳を追い越して9歳ににゃってたそうです。)


 ロートという赤毛の,大きいお兄さんと,ズィルバーって言う銀髪垂れ耳のお兄さんと一緒に温泉さがしの旅に出かけているところです・・・。


 ・・・・こんなことでも言ってにゃきゃ,痛くて泣いちゃいそうだ・・・いたいよ~。


歩き始めて1刻もしにゃいうちにあたしの足はじんじんしてきちゃった。

どんどん二人から離れてしまう。


ロートがふっと振り返った。

「どうした?」

「あ・・・あしが・・」

 ロートが戻ってきてくれる。

「足が痛いのか?ちょっと見せてみろ。」


 靴と靴下を脱ぐと,かかとのところが真っ赤で,膨らんでいた。


「あ~あ靴擦れだな~」

 後から来たズィルバーがのぞき込む。

「まだ一刻も歩いていないのに。」

 ズィルバーは時々意地悪だ。


「ちょっとじっとしていてね。」

 ロートがそう言って静かに手のひらをあたしの痛いところに当てる。じんわり温かくなる。

 ???


「さ,もう片方も出してごらん。」

 もう片方の足の痛いところにも同じようにしてくれる。じんわり温かくなった後を見ると・・・あれ?腫れていない。にゃんで,にゃんで????


「にゃに?」

ロートはにっこり笑って

「初めて見るかな。これはね,治癒魔法だよ。」

「魔法?にゃに?」


「靴,出しな。」

 ズィルバーが無愛想に言う。

 靴を渡すとなにやらごにょごにょ言って手のひらを靴に向けた。

手のひらがぱっと光ったように見えた。


「ほら。柔らかくしたからもう大丈夫だろ。

 悪かったよ。歩き出す前に気がつくべきだったよな。」


赤い靴は履きやすく,自分の足みたいににゃじんだ。

「すごい。」

「俺は破壊が専門だからな。柔らかくしすぎたかもしんねぇ。」


今度は,二人とも少し歩調を緩めてくれる。あたしも遅れにゃいようにがんばって歩く。歩きにゃがらいろんにゃことを知った。


 この世界には電気がない・・・それなんだ?知らんと言われた。

 洗濯機も,掃除機も,ドライヤーももちろん電灯もにゃい。

 で,代わりにあるのが魔法らしい。魔法ってにゃんだろう。電気のこともよく分かんにゃいのに・・・新しい言葉にちょっと困っちゃう。


「あたしも使えるの?」

「分からんが,ばあさんと同じことが出来るとしたら,かなり使えるだろうさ。」

「来たばかりだから,気長に出来ることを探していけばいいんじゃないかな。」


 お昼はズィルバーがあっという間に火をおこして,乾燥野菜や乾燥お肉を入れたシチューを作ってくれた。ズィルバーは,火の魔法も使えるそうだ。


 猫舌のあたし達は沸騰する前に火を消して,鍋(これも初めて知った名前だ)が冷めるのをひたすら待った。

その間にも,あたしの全くないと言っていい「常識」を教えてもらう羽目になった。

 

・・・無理・・・覚えられません。


 目が死んできたのを見取ったのか,ロートがため息をついて,

「とりあえず,その場その場で教えるから,ちゃんとやりなさい。」

 と言ってくれた。


シチューは美味しかった。あたしはシチューって初めて食べた。そう言ったら,

「何を食ってたんだよ」

ってズィルバーが聞くから,

「キャットフードだよ。」

って教えてあげた。

「かりかりしていて美味しいんだよ。あ。たまにウェットって言うものも食べたよ。うん。これはかりかりよりもっと美味しいけど,慌てて食べると吐いちゃうんだよ。」

 ・・・・・


そんにゃこんにゃで,結構歩いたけど,次のまちには着かにゃかった。

「今夜はここで野宿するよ。」

 夕焼けがきれいに見えている林の外れでロートが言った。


 そして二人は,どこからかテントって言う,おうちの屋根みたいな形のものを出してきた。 

 どこから出したんだろう?二人のリュックはあたしのものより大きいけど,こんにゃものが入るとは思えにゃい。


林の中を小川が流れていた。小川で水をくみ,夕食の支度をする。

「夜は動かにゃいの?」

夜こそ猫の時間なのににゃ。


「僕たち獣人にんげんは,獣型げんしじんと同じで,夜目も利くけれど,夜はいろんな獣が出てくるから,あんまり動きたくないんだよ。」


 夕飯もシチューだった。

「・・うるせえな。俺はこれしか作れねえんだよ。」

 にゃにも言ってにゃいのに・・にゃあ・・・


テントからちょっと離れたところで用をたす。さっさって砂をかける。うん。猫はこうでにゃければにゃ。


テントに戻ると,寝袋って言うものを渡された。どうやって使うのか,ズィルバーに教えてもらっているうちに,テントの周りに結界を張ったって言って,ロートが戻ってきた。

 結界ってにゃに?またまた分かんにゃい言葉が出てきた。


あたしの「常識」の勉強には終わりが見えにゃいみたい・・・


とりあえず・・・寝る。寝袋の中は狭くて,いつもみたいにくるんって,まるくにゃれにゃい。寝づらいよ~。とにかく,しっぽ・・・しっぽ・・・・・zzzzzzzz・・・・・・


 「くそ~!!!は~な~せ~!!!!!!!!!!」

叫び声が遠くで聞こえるけれど・・・zzzzzzz・・・


章管理をいじってみた・・・うまくできません。

ぐすん・・・もう知らない。

このままいきます・・・次に書くときこそ・・・


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