表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
第1部 1 にゃんでこんにゃことに
5/670

5 なんでこんなことに 5

このぴちぴちの子猫のどこがばあさんだ!!!って言いたかったけど


「そうと決まればさっさと旅立ちの準備だ!!」

 って言う二人に連れられて,まちに出た。このまちは小さいけれど,温泉のおかげでこれから栄えるだろうって宿屋の人が言ってた。

 経済効果が・・・とかにゃんとか,にゃんか難しいことも言ってたけど,よくわかんにゃいからスルーした。


今,洋服屋さん。いつまでもズィルバーのシャツ1枚じゃ心許ないし,獣人(にんげんになったからには靴がいるらしい。


「それはにゃに?」

 洋服と引き替えに丸いものを出すロートに聞くと,お金だと言う答えが返ってくる。

「お金ってにゃに?」

「そこからかい!!!」

 ズィルバーがわめく。

「どこのお姫様だよ。」

 ズィルバーはあたしのことにゃんだったとおもってんだ。


「あたしは獣人(にんげんじゃにゃかったんだよ。獣型げんしじんだったんだよ。」

 最初の話をちゃんと覚えていたので,そう言ったら妙な顔をしていた。


ロートは分かっていたみたいで,

(なりが変わったから,大変なんだよ。ズィルバーも,気を遣ってやりな。」

って言ってくれていた。


ロートが選んでくれた,すとんとしたおしりまでの長さのチェニックという上着と,ズボンって言う膝までの長さで,下に着る物と,靴下って言うものと,靴を身につけた。

 ご主人様が着ていた物と似ているにゃぁ。チェニックは薄いグリーンに,ピンクの花模様が散っていた。ズボンは濃い焦げ茶色。靴下は灰色だって。色のこともロートに教えてもらったよ。


 そして靴。こちらはズィルバーが選んでくれた。ロートの髪の毛みたいな色だ。赤い編み上げ靴だよって,ロートに教えてもらった。この色が赤にゃんだ。ご主人様が,バラの花を見て,きれいにゃ赤だねってあたしをにゃでながら言ってたけど,あのときはにゃんかよく分からにゃかったその赤が今,鮮やかに見える。


1着じゃ心許にゃいからって,3着の着替えと下着も数着,それに替えの靴とそれらを入れる黄色いリュックを買ってもらい,あたしはご機嫌だった。あたしのしっぽもうれしいのかひょこひょこ動く。


宿屋に帰ってきて,夕飯を二人の監視付きで食べ,(いちいちうるさいの。いいじゃにゃいの,ちょっとくらい。)温泉のお湯につかったら,もう寝る時間。


 そうそう。温泉につかるときは,トイレの使い方を教えてくれた人が付き添ってくれた。

 まだ,建物が出来ていにゃいから,簡単な囲いしかにゃかったけれど,ちょっと臭くてしょっぱいお風呂で,ほかほか芯まで温まった。体はちょっとぺたぺたするけど,つるつるになった。


 あたしはお風呂が大好き。

 ご主人様達は猫の体には良くにゃいからって,時々しか入れてくれにゃかったけど,入ったら上がりたくにゃいのよ~。

 いつも,ご主人様達が,「おしまい。」と言って抱き上げようとすると,あたしは嫌だから,みぎゃ~って泣きわめいたっけ。


 でも今日は付き添ってくれる人に悪いから,いつもより早く上がっちゃう。

 毛がしっぽと頭にしかにゃいから拭くのも簡単・・・でもにゃかった。


この世界にはドライヤーがにゃいみたい。

 そういえば,車も見ないにゃー。

 電灯もにゃいみたいにゃ気がする。


 まあ・・・あたしは暗いとこでも目が見えるから。

 家にいたときより薄暗いけれど,・・・そういえば,薄暗くても,誰も気にしていにゃいみたい。


 寝るときには,ズィルバーのシャツを借りたまま・・おいこら,返せよって声を無視して・・・


 お休みなさい。あたしはくるりとまるまって,しっぽを捕まえた。至福のひととき。あたしはしっぽの先をしゃぶりながら寝る癖がある。ああ幸せ・・・あら・・しょっぱい。あたしのしっぽ。先っちょが黒くてしゃぶりだこができている・・今日のしっぽは・・・しょっぱいけど・・・しょっぱいけど・・・


・・・zzzzz・・・


『古代海水は臭う。だが,その塩分は体にまといつき,皮膚の状態を良くする・・・色は黄褐色。しょっぱすぎて飲用には向かない。』・・げっ・・・あたし飲んじゃったよ~



うちの猫は,子猫の時からしっぽをしゃぶりながらねます。

大人になった今でも。・・・捨て猫にはよくあるらしいのですが,どうなんでしょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ