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ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
第1部 1 にゃんでこんにゃことに
4/670

4 なんでこんなことに 4

 ロートお兄さんが言うには,ロート,ズィルバー,そしてみやこって言うおばあさんの3人で世界を回って温泉を探していたんだって。みやこ・・・ミャアコに似てるぞ。


 何のために温泉?って言うと,以前は,この獣人国くにの人たちはお風呂に入る習慣がにゃかったんだって。にゃぜ?って聞いたら,


「そりゃおまえ,全身毛で覆われていたからさ。」

獣型げんしじんだったんだよ。」 

「昔話の領域だけどな。」

「りょういき・・・この言葉は分からにゃい。」

 話がすすまにゃい。


「・・・・とにかくそういうわけで,」


 どういう訳だ????


「一緒に温泉を探しに行こう。」

「・・今の話じゃ,ちっとも分かりません。」


「ズィルバー,はしょりすぎだ。」

「でも獣型げんしじんの話からじゃ,いつになっても終わらないぜ。」

いつの間にか,ズィルバーは私の脇に来て寝転んでいる。

 

 そういえば・・・

「ここってどこ?」

あたしの問いに,

「そういうおまえはどこから来たんだよ。」

って。ズィルバー。質問に質問で答えちゃ駄目だよ。


「わかんにゃいよ。ご主人様と一緒にお引っ越ししている途中だったんだもん。」

 ついでに言うと,どこに住んでいたのかも分かんにゃ~いのだった。


・・・


ここは,星徒温泉せいとおんせんだって。ここで温泉を見つけて,掘って,どんな効能があるかを分析して,さあ次のところに行くぞって時に,突然、おばあさんが次代のにゃあにゃあを呼ぶって言いだしたんだって。


「ここの温泉は古代海水じゃ。わしはここで海に還る。最期に次代のにゃあにゃあを呼び寄せようぞ。」

 ズィルバーがおばあさんのまねをしてみせる。

「ばあさんはそう言ってひらひらきらきらに変わって,あちらこちらに散っていってしまったんだ。」

 

それが1週間前だったそうだ。二人とも困ってしまったけれど,ばあさんが「次代のにゃあにゃあ」を連れてくるって言うから,この宿屋で待っていたんだって。


・・・


 で,昨日源泉にちゃんと湯がわき出ているか最終確認に行ったら,あたしが溺れていたらしい。

 死者が出たら験が悪いから慌てて助け上げたら,手にきらきらするものを握っていたそうだ。

「あれは,ばあさんのきらきらだろう。だから,おまえはにゃあにゃあの一人だよ。」


「僕は温泉の気配を感じることが出来る。」

「俺は温泉を噴出させる係だ。

 で・・・おまえは,ばあさんとおんなじ仕事が出来るはずだ。」


おばあさんは,温泉の効能や成分を知ることが出来たそうだ。


 そういえば・・・こっちで温かい水に落ちたとき,・臭素・ヨウ素・古代海水・・て声が聞こえた。そう言ったら,

「その通り。ここの温泉はまさにその通り。ついでに効能も分かるかい?」

って返された。

「塩分が強いので,皮膚病にいいと思う。切り傷とか・・・冷え性にもいいみたい。」

 頭の中に響く声に従ってそう言ったら,二人とも満足そうに頷いた。


「明日は出発だ。」


「おばあさんを待たにゃくていいの??」

「おまえがみやこばあさんだろう。」


!!!!!!!!



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