表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
6 温泉が出た
34/670

34 温泉が出た 10

 ズィルバーが戻ってくるまで,あたしはロートと二人で,温泉の仕上げをしたよ。

・・・・・

お湯を流すための溝にお湯を流すことも出来たし,お湯を湯船に溜めたり,流し口を作ったりも出来た。

 周りの囲いもついでに岩を使って作ってみたよ。

「天井も岩で作れるかい?」

考え考えやってみたら,洞窟みたいににゃった。


 ロートが,空気の通り道がいるって言ったから,陸の方と海の方に窓も開けてみた。

 にゃんかかっこいくなにゃい?

 それから,女の人用のお風呂を少し高い位置に引き上げた。

これにはちょっと疲れちゃった。疲れると眠くにゃることも分かったよ。

「ロート。疲れるって分かったよ。眠くにゃるんだ・・・ね・・・・ZZZZZ」

そう言ってあたしはまた眠り込んじゃったみたい。


 目が覚めたらもう薄暗かった。

まだまだズィルバーもヴァイスも戻ってこにゃいので,温泉も楽しんだよ。

 薄暗いけどあたし達の目はよく見えるからへっちゃら。

お湯を汲むためのひしゃくがにゃいから,せっかくの溝のお湯も手ですくうしかにゃいのが残念。ひしゃくも作れるかにゃあ・・からんからん・・・にゃにか落ちてきたよ。おっと。ひしゃくだ。何か考えにゃい方が安全かも・・・



辺りが真っ暗ににゃる頃,ズィルバーが,ヴァイスに乗って帰ってきた。

 

「おいおい。場所が分からなくて大変だったぜ。何でこんなに変わっているんだよ。」 

「ボク,ナントナク,イチ,オボエテタカラ,カエッテコレタ。デモ マヨイソウニ ナッタ。」

ごめんね。二人とも。


「まちの連中は明日の昼頃着くように出てくるってさ。」

「ミャアコチャン ココ ドシタノ コレナニ コレハ?」

 ヴァイスがあれこれさして聞いてくるから,あたしはお風呂の方にヴァイスを連れて行・・・


「待ちなさい,まず夕飯を食べてからにしよう。」

・・・そう言われにゃきゃ,そのまままたおふろに入っていたかもにゃ。


 ズィルバーは,宿屋のおくさんが作ったお弁当を持ってきてくれていた。

う~ん。やっぱりここのご飯は美味しいにゃ。

このサンドイッチ最高。にゃにが挟んであるのかにゃ・・お肉みたいだ。青々した野菜と一緒に挟まれているそれは猪豚の肉をスモークした物らしい。スモークって?ふうん。煙でいぶすのへぇ。いぶすって?・・・・・・疑問はつきないにゃ。


ご飯を食べてから,二人にあちこち見せて回った。熱い源泉を溜めておく池を見たズィルバーは暗闇の中,目をきらりと輝かせた。にゃんにゃの?

 

 よく見たら,手にかごがある。

  

「まさか?」

「そのまさかだぜ。」

 

 ズィルバーはかごを温泉に・・・入れる前に・・

「かなり熱いお湯だから,後で引き上げられるように,ひもか何か付けておきなさい。」

 ってロートが言わにゃければ,きっとそのまま入れて,後で悔しがったに違いにゃいにゃ。

「・・・このくらいの熱さだと・・・1刻は長すぎる。半刻で十分。もう少し冷めたお湯だと1刻・・・」

 頭に聞こえたことを伝える。いつも思うんだけど,誰がささやいてるんだろうね。

 案内をそこでストップして,みんにゃでじりじりしにゃがら待つよ。


「・・・時間だ・・・」

 誰かがささやくからその通り伝えるよ。

 ズィルバーが,

「あちっあっちぃ」

と騒ぎにゃがら引き上げる。湯気がもうもうと上がってる。


 熱すぎて誰も卵に触れにゃい。

そしたら突然,ヴァイスがりゅうににゃってかごのひもをつかんだ。

「にゃににゃににゃに?????」

ヴァイスはそのまま海にどっぶ~ん!!

「あっこらっ」


・・・・・・


少ししたらヴァイスが上がってきた。

「スコシヒエタヨ。ボクノブリザードダト コオッチャウカラネ,ウミノミズデ ヒヤシタヨ。」

ヴァイス,ナイス。


みんにゃで殻をむく・・・あれえ・・・この卵剥きづらいよ。

「わわわっ!ぷるんぷるんしてるよ。」

「やばっ垂れてくるぜ。」

「・・・塩味が効いてるね。」

「何も付けてねえのになぁ・・・」

 かがりがり・・・え?ヴァイスったら面倒だからって殻ごと食べてるし。

 よく見たら頭だけりゅうに戻ってる。うわっ見たくにゃかった。


たくさんあった卵は,あっという間にみんにゃのお腹に消えたよ。

夕飯食べた後だったのにね。


 

次の日,朝食も済み,まったり温泉を楽しんだ後,のんびり体を冷やしていると,遠くから,おおいと呼ぶ声が聞こえてきた。

魚型獣人(ぎいんさんたち)が着いたみたいだにゃ。

ロートが迎えに出る。


魚型獣人(ぎいんさんたち)は,口々に

「こんなところに岬があるなんて。」

「いつのまに出来たんだ?!」

「この前魚取りに来たときは岩が1個あったばかりだったぞ。」

にゃんて驚いている。

そこをロートが,ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあが造成したと言うことを伝えている。


「凄い技術だ。」

「さすがだ」


・・・いやあそれほどでも・・・


温泉施設にも驚いていた。


「・・・効き目を効いて安心したし。これでたくさんの魚型獣人(かんじゃ)が救われる。」

え?にゃんのこと?


「そうですね。洞窟型にすることによって,日光も遮りますし,何よりここのお湯が,皮膚の病気には最適みたいですからね。」

ロートが答えている。あたしだけ訳が分かってにゃいみたい。あ・・ヴァイスも分かってにゃいかにゃ。


一応温泉にみんなで入り,使い心地も試していたよ。


 その後で,魚型獣人(ぎいんさんたち)は,ロートと難しい話を始めた。

 あたし達は,お昼の準備をすることにする。

 魚型獣人ぎいんさん達がたくさんの食料を運び込んでくれたので,凄く豪華なお昼ににゃった。


 お昼の後,ズィルバーは,ヴァイスと一緒に,また,まちに向かうことににゃった。

 あたし達の荷物を引き上げてくるんだって。ここでしばらく暮らすらしい。え~宿屋のご飯は~


お湯の様子を見て,湯量や成分を毎日確認して・・・あ~あ・・・いくら前より美味しくにゃっていても,毎日ズィルバーのご飯はにゃあ・・

 そしたら,ここに宿屋を建てる魚型獣人(おさかなさんたち) がたくさんやって来るって。そのためにご飯作りの人たちも来て,あたし達も食べれるらしい。やったぁ。


準備に2~3日かかると言うことだけど,いいよね。ご飯。ご飯・・・そう言えば,たくさんの魚型獣人(かんじゃ)が救われるって,にゃんだったんだろ・・・後でロートに聞いてみよう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ