3 なんでこんなことに 3
落ち着いたところで,「ここはどこ?あたしは誰?」と言ったことを教えてもらうことになった。
「迎えに無事,出会えたようで良かった。」
「迎えって?」
そんな人に会ったっけ?
俺たちの本能を思い切り刺激するひらひらきらきらだよ。
あぁあれ・・・え?つまり,あれでおびき出されて・・・ゆ・・誘拐???
身代金にゃんて出せませんよ。
「失礼だね。誘拐なんかじゃないよ。
でもよく誘拐なんて言葉知ってたね。」
だってご主人様がいつもおとにゃの人に言われていたんだもん。
「身代金目当ての誘拐でにゃいなら,にゃんであたしみたいにゃ子猫を迎えに来たの?」
「あのひらひらきらきらが見えたってことは,君は僕たちが探していた,にゃあにゃあなんだ。」
赤毛の人が真剣な顔をして言う。
に・・・にゃあ・・?
「俺たち,ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあの仲間ってことさ。」
銀色垂れ耳少年が言う。
にゃんのことだぁ!!!
「ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ。それは,世界中を回り,温泉を探し出し,効能などをすべての獣人に知らしめる仕事をする獣人の集団である。」
「きりっ」そんな効果音が入っているかように,銀髪垂れ耳少年が言う。
「それがあたしとにゃんの関係があるの?」
「・・・・・」
そう言ったら,二人とも黙って顔を見合わせた。
「そういえば,お兄さん達の名前も知らにゃい。」
「僕はロート・カッツェ。この銀のはズィルバー・ショーンだよ。」
「ちびっこ,おまえはなんて言うんだ?」
「ミャアコだよ。若槻ミャアコ。」
そう言ったら二人は顔を見合わせて,大きく頷き合った。
お部屋のベッドの上にあたしは座っている。2人はそばのいすに腰掛けて,ミャアコだって?なんかひねりがねえ名前だなあ・・・なんて言ってる。聞こえているよ。失礼にゃ。ご主人様が付けてくれた大事にゃ名前だぞ。
「それで,にゃんにゃん何とかって,どういうことにゃのさ。」
・・・お話が出来るのはうれしいんだけれど,どうもさっきから「な」が「にゃ」になっている気がする。気のせいだよね。
「にゃんにゃんじゃねぇ!!!」
怒鳴らないで,銀髪垂れ耳少年
「ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあだよ。ミャアコちゃん。」
「そう。そのにゃあにゃあ。・・で,にゃに?」
「だから,さっき俺が言っただろう!!」
銀色垂れ耳少年がキレそうだ。しかたにゃいにゃー。
「温泉を探すってこと?」
「分かってんじゃねえか!!」
短気は損気よお兄さん。
ごつん。痛そう。ロートさんがズィルバーにげんこつ食らわしちゃった。
「ズィルバー,けんか腰は良くないぞ。
ミャアコちゃん,ごめんね。まだ小さいのになにやら訳の分からないことを言われて困るよね。」
「・・・あたし,はぐれちゃったの。ご主人様達のところに送っていって欲しいの。」
「それはできねえ。」
復活してきたズィルバーがずずず~いっと私のそばにやってくる。
「ばあさんがさ。」
「ばあさん?」
いきにゃりばあさんってにゃに?
7月13日
ちょっと気ににゃったとこをにゃおしたよ。
にゃかにゃか読んでくれる人が増えにゃいって,晃さんがぶつぶつ言ってたけど・・・みにゃさ~ん読んでますかあ?!