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ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
6 温泉が出た
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28/670

28 温泉が出た 4

・・・・・


今日は久しぶりに3人で出かけることににゃってるよ。

 それも泊まりがけ・・・。

 ヴァイスも一緒だから,4人かにゃ。


今日のご飯は,卵の料理だったよ。

 ここに来て初めてかも。

落とし卵入りのスープ。美味しい。あたしは黄身の部分を一口でちゅるっと・・・

 あ・・割れた。

ちょっと堅いパンとなんだろう。甘いジャム。

 え?口の周りを拭け?はいはい。


 ズィルバーって時々お母さんみたいだにゃ。

・・・いたっ・・・

 つぶやいただけにゃのに地獄耳。


ズィルバーは,あたしとヴァイスの二人にやかましく世話を焼く。

 ロートはこういうときは,知らん顔して食べてるのに。

そういえば,お行儀とか,普段の時も,ズィルバーはいつも口うるさいよ。にゃんでかにゃあ。


 野菜は相変わらずしゃきしゃきしていて美味しいにゃ。

 しっかりおかわりもして・・・ヴァイス,サラダのおかわり何杯目なの?


さぁ,出かけよう。


 町を出てまっすぐ歩くと,やがて砂浜に出る。

 海だ!!!海だよ!!!テンションが上がる。


 ヴァイスは,つるんと服を脱いで海に入ろうとしているから,ロートが止める。

 これから温泉を探しに,岩場まで行くんだよ・・・と丁寧に言い聞かせているよ。

 ロートはいつも偉いにゃあ。


 何もにゃい砂浜をひたすら歩くよ。

 波が思い出したように時々ザバ~ンって寄せてくる。


 結構歩いてようやく岩場まで来たよ。ヴァイス・・・乗せて欲しかったのに,ちゃっかり子どものまんまでズィルバーに抱っこされていたよ。

 ズィルバーは暑い暑いと文句を言いにゃがら(でもしっぽはうれしそうに左右に振れていたけど)抱っこしてた。


ズィルバーってあたしに厳しいけど,ヴァイスには優しいんだ・・・ちょっとへこむぞ。

 耳としっぽがたれちゃった。


しょぼんとしてロートと並んで歩いていたら,ロートが,

「ヴァイスはまだ赤ちゃんなんだよ。」

 って言った。

あたしの気持ち少し分かったみたい。ちょっと恥ずかしくにゃちゃった。

「ヴァイスは,ひとりぼっちだし,仲間がそばにいないだろう?!

 だからズィルバーも,ヴァイスを大事にしてやっているのさ。」

 ・・・

「ミャアコちゃんには,僕たちがいるだろう?!」


 親・・・家族・・・仲間・・・

 ・・・ヴァイスはあたしと一緒だね。親が誰かあたしも知らにゃいもん。ご主人様のお父さんとお母さんが,あたしのお父さんとお母さんでもあったんだよねぇ・・・思い出しちゃったよ・・・また優しくなでてもらいたい・・よしよしって・・・


 でも,今は,ロートもズィルバーもヴァイスだってあたしの家族だよ。そうだよ。ヴァイスはあたしの弟みたいにゃもんだ。

 そしてズィルバーはお兄さんだね。って言うより時々お母さんみたいな・・・

 ありがとうロート。分かったよ。

 ・・・ロートはお父さんにゃのかにゃあ・・・でもあたしは賢明なことに,言わにゃかったよ。そういえば,ロートっていくつにゃんだろう。聞いてにゃかったね・・・


ちょっとズィルバーにも,ヴァイスにも,焼き餅焼いちゃったんだね。この前,宿屋のおくさんが,焼き餅焼きだって旦那さんが言っていた。そのとき,意味がわかんにゃかったから,きいたら,

「他の人と仲良くしてるのを見ると,もやもやいらいらすることだよ。」

 って教えてもらっていたからね。なるほど焼き餅ってこういう気持ちにゃんだね。

・・・

 あたしは,ズィルバーも大事だし,ヴァイスも大事にゃんだ。

・・・だから,どっちにもあたしのこと大事に思って欲しいにゃあって・・・


そんにゃこと話したり,考えたりしている家に,ロートが目を付けていたという岩場に着いた。もう昼だよ。


 あたし達は岩陰で先にお昼を食べた。

 今晩と明日の朝・昼はまたきっとシチューだね・・・・・。

あたしもお料理覚えたいにゃあ。お出かけの時はシチューじゃにゃいものも食べたいもん。


ご飯を食べてから,岩の上にみんにゃであがる。

 

「見てごらん。」


少し離れたところが白く泡立っている。渦のようなものも見える。


「砂や岩の下を探っていくと裂け目が感じられたんだ。

 それがあれさ。」


どういうこと?


「つまりね。海の中で温泉が湧いているようなんだよ。」

「ふうん。で俺たちの出番か?」


ロートはあたし達の方を見た。陽が岩の上のあたし達を照りつける。暑い。

「ミャアコちゃんをヴァイスにまずあそこまで運んでもらって,そこで水の分析をして欲しいんだ。

もし,湯量とか質が良くなければ,掘ったり引いたりする必要はないからね。

ミャアコちゃん、できるかい?」


 結構深そうだにゃあ・・・

 ロートがにっこり笑ってあたしを見た。

「大体5(ひろ) (7、5メートルくらい)かそれより浅いかもしれないな。」

あたし溺れちゃうんじゃないの~


「大丈夫だよ。ズィルバーもいるし,ヴァイスもいるからね。」

読んでくださっている方,ありがとうございます。


*1尋はここでは,大体1,5M計算。本当は,大人が両手を広げた位の長さが1尋だそうです。


海の中の温泉。どうやって掘るのかしら。


それぞれの温泉にはモデルがあります。


いつか日本全国の温泉行脚が出来るといいなぁ・・・・・

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