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ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
16 西のまちでは?
202/670

202 また,しゅっぱ~つ

 朝・・・久しぶりの陽の光だね。

 いつの間にかロートもちゃんと戻って来てた。

 寝室の窓から入る光。遠くに西の町が見える。反対の側にも緑の塊が見える。「広々した砂の中にもぽつんぽつんと緑が見えるね。」

「ウン。」

「うん。」

・・・

「あの緑の所はオアシスって言うんですよ。」

ロートが教えてくれた。

「おあしすってぇ?」

「そこに,池や泉があるんですよ。」

「砂漠を旅するときは,緑を転々としながら行くんだな?」

「ええ。」


・・・・・


あたし達は,夕べ四方を見たお部屋に行ったよ。

「ここは,管理司令室って言うんだそうですよ。」

「カンリ シレイシツ?」

「ええ。ここで水を管理していたらしいですね。」

「どうやって管理してたんだろうな。」

ズィルバーも興味深そうだね。


「おや。起きたかい?」

フロウさん。

「あれぇ みやこおばあさんはぁ?」

「ちょっと帰ったよ。また来るってさ。」

すごいにゃあ・・・自由にあちこち行けるにゃんてさ。

「ミャアコチャンモ イッタコトアル トコロニハ イケルデショ。」

まあ・・・行けにゃいわけじゃにゃいけどさ・・・


「みやこさんが,朝ご飯を差し入れてたよ。食べようか。」

フロウさんが指し示す方には,沢山の食べ物。

「これは?」

「アンリさんが作ったと言ってたよ。」

「ヤッタ」

「わ~いわ~い」


 しばしの後・・・

 フロウさんが切り出したよ。

「あんた達に頼みたいことがある。もちろん温泉探しが先なんだろうが,おそらくそれにも関係あることだ。」

にゃんだろうね?あたし達は朝から美味しいアプサワーを飲みにゃがらフロウさんの方を向いたよ。

「実はね・・・」


フロウさんの話は驚くべきものだったよ。




・・・・・




って言う訳なのさ・・・


「で。僕たちにそこに行って見て来て欲しいと?」

「そう。うまくいけば・・」

「この砂漠に緑がよみがえるってことか?」

「スゴイネ。」

「うん。」

「どうすればいいの?」


・・・・・


「まず,百聞は一見にしかずです。行ってみましょう。」

「あっちはあんまり良い感じがしなかったんだがな・・・」

「確かに。でも,僕たちには,」

「ヴァイスとシュバルツがいるって訳か?」

「あたしもいるよ~~~」

・・・じろり・・・冷たい視線をありがとう・・・しょぼん。しっぽがたれちゃった。あたしのしっぽ・・・先っちょが黒くて・・・しゃぶった後がやっぱしあるんだ。


いらないものは置いていって良いかにゃあ?

「いらないものはありませんよ。全部持って行きましょう。でも・・・ブラウはお留守番ですね。」

「そうだな。何があるか,まだ分からねえからな。」

 あたし達はブラウのえさをたっぷり残した。何日になるか分かんにゃいからね。お水も・・・


 お世話しにゃがらあたしは考える・・・

 最近気が付いたことがあるんだ。ズィルバーは,時々服の上から,胸の辺りを握りしめるんだ。これって前,見えにゃくにゃるように頼まれた鎖と飾りを触ってるんだよね。あたしも時々胸の指輪を確かめるから・・・ズィルバーとおそろいの,新しい癖かにゃあ?ふっとつぶやいた言葉がズィルバーに聞こえたみたいで,

「ぶぁっかやろ~」

って。あたしにゃんか変にゃこと言った?

「オトコノコハ フクザツナンダヨ」

「あれ?ヴァイスも複雑にゃの?」

「マッサカ~」

ははははは・・・


そんにゃことをいいにゃがら賑やかに出発したよ。何が待ってるんだろうね。

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