11 温泉を探そう 2
この辺りに少しだけ見える岩は,花崗岩って言うらしい。きらきらするものも混じっていてちょっときれい・・・つんつんしてみる・・・硬い。
その岩の辺りを,丹念ににゃぞるように歩く。
特にロートの目は真剣だ。
あたし? あたしは,のんびり・・・ 後を付いてうろうろしているだけ。
・・・
何回かぐるぐる歩いた後,どこから出したのか,ロートが棒を
「ここだ」
って言いながら突き刺した。
・・・岩だよ。硬いよ。にゃんで突き刺さるの?
さっき,あたしが 足でつんつんしたときは硬くて硬くて足が痛くにゃったのに。(後で聞いたら棒じゃにゃくて杖だって。にゃんだろうね?)
「おっし。じゃあ,俺の出番だな。」
ズィルバーが腕まくりをしながらちょっと離れたところに立つ。
「おい,ミャアコ!!邪魔だっ!!」
あたしはあたふたする。
「どこへいればいいの~?」
ロートが慌ててあたしを回収しに来た。
・・・
ロートとあたしは結構離れた高台の上に立って見ている。ロートはさっきの棒を頭の上に掲げてるよ。
見ていたら,ズィルバーはにゃにやら腕を上に振り上げぶつぶつ言っているみたい
「にゃにしてるの?」
ロートを見上げて聞いたとたん,ずがーんと言うようなすごい音が響き渡った。
ひえ~!!!!!
上を見ていたから分かっちゃったけど,大きな石の塊がたくさん,あたし達の上に降ってくる。
「っっっっっっっっっっ」
あたしは頭を押さえてしゃがみ込んだ。
「つぶれちゃうよ~」
・・・・・がちゃん!!どさっ!!!音がすごい。
・・・あれぇ・・ つぶれてにゃい・・にゃぜ~??
大きな石の塊達の後は・・・お湯だ。お湯が降ってきた。
・・ ほかほか湯気が出ている・・・
でもあたし達は濡れていにゃい。
にゃぜ~???
岩もお湯もあたし達を避けるように左右に分かれて滑っていく。
しばらくたつと,岩もお湯も止まった。
「結界魔法だよ。ばあさんからもらった石が役に立っているのさ。」
でもびびりましたぁ。・・・ちょっとちびっちゃった・・・・・ばれてないよね・・・
「ミャアコちゃん,パンツの替えを持ってきたよね?」
げっ・・・
「これから温泉に入って,成分分析してもらうよ。」
・・・にゃんだ。ばれたわけじゃにゃかったのか・・・
「ちょうどよかったね。ふふふ。」
!!!ばれてるし~・・・お願い,ズィルバーには内緒にしてぇ!!!
ばれましたとも。猫型獣人達の鼻はごまかされませんでした・・・
と言うわけで,あたしは一人でお風呂を堪能中。
いい感じの温度。38度位かにゃ~。
頭にいろいろうかんできた。
「弱食塩泉・・・ナトリウム・カルシウム・・・塩化物・・・硫酸塩泉」
「で,効能は?」
せっかちだにゃ~ズィルバー。
「う~ん。胃腸病とかぁ,神経痛とかぁ,リウマチってにゃんだこれ・・・皮膚病や擦り傷とか切り傷とか皮膚炎に効くみたいだよ。」
それからお湯をペロッとにゃめる。少し塩気のあるお味。
「飲むとねぇ・・・胃腸病ってやつに効くみたいだよ。
それと・・・適度に飲むと,食欲増進させるらしいねぇ~」
う~ん。いいキモチ
「いい加減に上がってこい。」
いいじゃん。キモチいいんだもん。
「俺らも入るぞ!!!」
そうにゃのだ。あたし達,前の街からお風呂に入っていにゃいのだ。
・・・それから,
「みるんじゃねえ」
ってわめき散らすズィルバーと,
「ちょっとあっち向いててね。」
って言うロートが温泉に入った。
入りながら,ここをもっと掘れとか,ここは埋めろとか,ロートがいろいろ指示を出し,その通りにズィルバーが何かやっていた。
「お湯が濁る・・・」
ズィルバーがぶつぶつ言っている。
あたしはパンツも取り替えてすっきりして・・・春風に吹かれながら,二人をのんびり見ていた。・・・のぞきじゃありませんよ!!
上がってきたズィルバーに
「はだかをみてんじゃねえ」
って怒鳴られたけど
・・見てにゃいもん・・・見てにゃいもん・・・・・・見えたけど・・・




