1 なんでこんなことに
こんにちは。読んでいただき,ありがとうございます。ミャアコの世界。最後までお読みいただけるとうれしいです。
にゃぁ
に・・・にゃぁ・・に・・にゃぁ・・・
あたしは泣きそう・・いや,鳴いているけれど,なきそうだった。
ご主人様はどこに行ってしまったの??
初めまして。あたしはミャアコ。生まれて半年の子猫です。
ご主人ご一家の引っ越しのため,小さなお部屋に入れられて,何時間も車に揺られて来ていたんだけど。トイレ休憩だよってお部屋から出されたのがついさっき。たぶん。いやもっと前かな・・・
車がたくさんのところだったから,端っこのところでちょっとだけだよって置かれたんだ。そしたら向こうに動くものがあったから
「わ~い」
って思わず走ってしまったんだ。
「ミャアコ!!」
呼ぶ声がしたけれど夢中だったから,振り切って・・・もっと先へもっと先へと藪の中を走って追いかけちゃったんだ。
追いかけていったものは,ひらひらとしていて,きらきら輝いていて,とてもきれいだったんだ。
私たちは赤とか見えてないんだけれど,まぶしいくらいの光はよく分かるんだ。
で,追いかけて・・どんどん奥に入り込んでしまったってわけ。
・・・
ああ困った。
あたしを呼ぶ声はもう聞こえない。
走り回ったからどこから来たのかわかんない。
おなかすいた。
「に・・にゃぁ・・」
疲れて藪の影に座り込んだら,きらきらひらひらがまた周りに飛び回るから,本能って怖い。また追いかけちゃう。
いい加減へたって伸びちゃいそうだ。
おや。湯気。大好きなお風呂とおんなじ。
どうやら大きな街の外れに出たらしい。
なんか臭い臭いもする。
かいだことのない臭い。
その臭いのするあったかい水がホースを伝って流れているみたい。
ホースの先が私の脇にあって温かい水の流れが出来ている。その先にたまっているみたい。好奇心からホースから出ているものをのぞき込む。
お湯・・くさっ。
そこにまたひらひらきらきら。あぁ本能が恨めしい。
ジャンプしてタッチする。つかまえた!!!
着地!!
地面はどこ??
やばいかも・・・
きらきらひらひらが急にもっと光り輝いた。
あまりのまぶしさに目が開けられない。
まぶしい!!
体がめきめきいう!!
痛い!!
なんで
に・・・・みぎゃー!!!!!!!
とりあえず,各話に番号を付けるところから直し始めます。
誤字脱字,つじつまの合わないところもぼちぼち直していく予定です。
年末は思わぬ怪我をしてしまい,直しが思ったように進みませんでした(; ;)