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プロローグ
人間は愚かな生き物である。
且つ___________だと私は思う。
私が冒頭で述べたように考え始めたのは、ある出来事がきっかけだった。
小学三年生、紅葉や銀杏の舞う季節。
その出来事は起こる。
その出来事をきっかけに、私の人生では、私の世界においては。
加速も減速もせず、一定の速さで永遠流れ続ける時が。
加速し、減速し、つまりは変速するようになった。
カラフルだった私の世界はジワジワとモノクロになっていった。
さて、前置きはここまで。
これから、私の人生の山場だといえるあの時期から、今この瞬間の私を。
ゆっくりと遡り、辿っていこう。