カブトムシの提案
そのカブトムシ型人間は、黒光りした堅そうな殻に身を包んでいた。その衣装は、頭から足先まで続いている。私が、人間であると判断できたのは、手足が2本ずつあることと、その2本の足で立っていることが要因だ。ちなみにカブトムシの身長は、ツノも合わせて170センチくらいだと思われる。
「てりゃ!とう!やー!!」
「な、何をする?!ちょ、お前、なんなのだ?」
今、野間口花音がカッターを持ってカブトムシに飛びかかったのだ。
カブトムシは、体勢を崩し、、床に倒れてしまった。だが、ツノで花音の攻撃を防いでいた。
相変わらず、変わった子だ。
「花音、流石にもうやめよう。」
松田康平が止めに入る。いつも同じだ。
私たちがその光景を呆れ見ていたら、
「おい、誰だお前!何をしに来た?」
と端山涼介が声を上げた。彼はとても正義感が強く、私たちを守ってくれる、ちょっとカッコいい人だ。
「何をしに来たか知らないが、クラスメイトを傷つけるようなことをする奴は、許さないぞ!」
だけど、
「クワガタみたいな格好しやがって!何が目的だ!」
超がつく程の天然なのである。
「・・・いや、あのカブトムシですけど・・・」
「!? 何を言っているのだ!どう見てもクワガタだろう!」
「端山くん、カブトムシだよ。」
私の言葉に彼が振り向く。
「そ、そんなことはない!そんなことは・・・」
首を左右に振りながら顔を真っ赤に染めていく端山。
「端山、“カブトムシ” だよ」
紗矢の言葉と共にその場に座り込んでしまった。魂が抜けたような、この世の終わりのような、そんな顔をしていた。
「まあ、気にすんな、端山。」
と仲岡が慰める。お決まりのパターンだ。
「なんか、すごい人たちが多いね。君たち、大変でしょ?」
カブトムシにまで同情された。
「いつものことなので!」
紗矢がさらっと言った。
ええと、私たち何をするんだっけ?
「ところで、あなたの目的は?」
ああ、そうだった。カブトムシに話を聞くのだった。忘れていた、ありがとう颯斗。
「ああ、忘れていました。私は皆さんに提案をしに来たのです。こちらをご覧ください。
そう言って私たちの前に、一冊のノートを出した。
投稿、遅くなりました。申し訳ございません。
さてと、いかがでしたか?私は、書いていて思うことがあります。それは、
端山くん、可愛い。皆さんどうか、端山くんを可愛がってあげてください!
感想、意見お待ちしてます!
次回も楽しみに!
皆様と過ごせる日々に感謝を込めて・・・・・