#6 狂喜乱舞
アンサちゃんヤバいです。
お楽しみ下さい┏●
ドワーフのユウモさんとアンサちゃん。
2人共、気があるのは確かだけど踏ん切りが付かない様に見えるわね。
まずはユウモさんね・・・
「ユウモさん。率直に聞きます。あなたが好きな人はアンサちゃんですよね?」
「なっ・・・い、いや!ドワーフ建設の男に恋人とか、好きな人なんていねぇ!」
「そうなんですかぁ・・・アンサちゃん。あなたの好きな人はユウモさんですよね?」
「ひゃ、ひゃい!ユウモさんはカッコイイと思いますし、わ、私は好きです!」
やっぱりアンサちゃんにアドバイスした方が良さそうね・・・
ユウモさんはドワーフとしてのプライド?が邪魔してる感じがするわ。
「分かりました。それじゃあ、ユウモさんは少し別室で待ってて下さい。アンサちゃんとお話があります。」
(恋愛神。ユウモさんの相手は任せるわね。出来るだけ時間を稼いで欲しいの。)
「ふふっ・・・ユウモさん。では、こちらへ。支払い等の確認をしましょ〜。」
さて・・・具体的かつ、確実に引っ付けるのは初めてね。
アンサちゃんの性格を考えたら、押せ押せも行けるんだけど、ユウモさんが相手じゃね〜。
「あ、あの・・・ユカリさん?」
「ヨシ・・・アンサちゃんの気持ちは分かったわ。でも、いくらアプローチしてもユウモさんは分かってくれてないって事、あった?」
「ありました!それはもう、色々と!街のお祭りで踊った2人は幸せになれるって伝説があってですね。ユウモさんを誘ったんですが、顔を赤くして怒って行かないって言われたんです!あとあと!少し勇気を出して、お酒の席で腕に引っ付いたりしたら、私の事払い除けて、ゲホゲホ咳をしたんですよ!それと、初詣の時に絵馬に、2人がずっと仲良くなりますように♡って書いたら、顔を赤くして怒って、その絵馬を壊しちゃったんですよ!酷いと思いませんか!思いますよね!ね!ね!ね!!」
めっちゃ拗らせてるぅぅぅ!
好きって気持ちが伝わるけど、ユウモさん鈍感すぎて腹立つ!
アンサちゃんの気持ち、多分気付いてるのに・・・
「ユカリさん、聞いてます!?それとですね、最近はアプローチのやり方を変えてみてですね!ユウモさんが仕事の間に部屋の掃除をしてあげてたり、ご飯の準備もしてるんですよ!寝不足だなぁって時は私が夜中に添い寝してあげたりとか!でも最近、家の鍵を変えたみたいなんですけど、私もドワーフですから頑張って鍵を開けて、たくさんお世話してあげてるんです!それなのにユウモさんったら、私が影から見ている時に、ひぃ!なんて声出したり可愛いんですけど少し傷付きますよね!!」
ダメな方に拗らせてるわ・・・・・・
初めて見たけど、この手の人の眼、めっちゃ怖いわ・・・
据わってるって言うのかしら?ただただ怖いの一言しか出ないわ。
「えっと・・・とりあえず、1度距離を置いてみてからアプローチを再開しましょ?もちろん、アプローチの仕方は私が教えるから・・・」
「え?距離を置くんですか?こんなに好きなのに、ユウモさんと離れるなんて私には出来ません!四六時中ずっと一緒に居て、ずっとずっとユウモさんを見ていたいんです!!」
「だからね、アンサちゃんが引っ付き過ぎるとユウモさんも・・・・・・」
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窓の外、オレンジ色だわ・・・
何時間掛かったのよ・・・
アンサちゃん、可愛いのにストーカー気質だったなんて・・・
いやいや。これを機に変われば大丈夫よ!
頑張るのよユカリ!
「それじゃあ、また明日詳しく話しましょ?今日の所は、もう遅いし・・・」
「そうですね・・・私もユウモさんの事、たくさん話して疲れちゃいました。家に帰ってユウモさん人形で・・・・・・」
私は続きを聞くのを止めた。
ユウモさん、帰っちゃってるよね・・・
まぁ、アンサちゃんの言動を聞かれてないと良いけど・・・