#4 トラブル解決の糸口
沢山の方に見て頂き、嬉しいです!
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<商業ギルドで許可証を貰ったユカリは、ドワーフ建設・グリーンウッド支部に来た。>
ここが私の恋愛相談所を建ててくれるのね。
いい所じゃ無い!ヒノキの香りが心地良いわ!
テーブルとイスがやけに低いのが気になるわね・・・
「いらっしゃい。改築ですか?建設ですか?」
「あっ・・・建設で。」
「・・・・・・かしこまりました。どの位の大きさで?」
「えと・・・相談所を作りたいので、それなりの・・・」
「ん〜。では、図面を書いて頂いても?」
図面くらいチャチャッと書けるわ!牢屋でやる事無かったから、頭の中で色々練ってたのよ〜。私の妄想力見せてあげるわ!
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「ヨシ!・・・・・・すいませ〜ん!書けました!」
「はいはいはいっと。え〜っと・・・ぶっ!・・・失礼しました・・・ぶふっ!・・・こちらの図面で・・・ぶふふっ・・・よろしいですか?」
あ?
明らかに、笑ってたよね?
私お客様だよね?
ん〜?
おかしいなぁ〜?
お客様が書いた図面を見て笑うなんて?
「あの〜何か、おかしい所ありました?」
「い、いえ!何処にもおかしい所は・・・ぶふっ!」
チッ!
国全体に支部があるからって、客が書いた物を笑うっていい度胸してるじゃない!
恋愛神も何か言ってやりなさ・・・・・・左手で顔隠してるから、私の方からは見えないじゃない!
<この時、恋愛神は自分の鼻を右手の人差し指で押し上げ、所謂、豚鼻をしていた。カラーワールドでは、こちらの都合でドワーフを待たせている間、2人の場合、変顔対決を。1人の場合はお酒を持参して飲んでもらうマナーがあった。>
どいつもこいつも・・・もう怒った!
「ちょっと!何がおかしいのよ!私の図面に文句あるならハッキリ言いなさいよ!」
「え?ちょっとユカリ、何を言って・・・」
「黙ってて!クスクス笑って、私をバカにしてるの!?」
「お、お客さん、ちょっと静かにして貰えると・・・」
「あんたが笑ってるから怒ってるのよ!」
「そう言われても・・・お連れ様。申し訳ございませんが、建設の話は無かったことに・・・」
「なんで恋愛相談所が建てれないのよ?」
<ドワーフにとって、マナーもなって無い客は木屑以外との認識がある。そして、建てれない。これも出来ない。その程度?と、言った言葉は侮辱に値する。故に売り言葉に買い言葉で喧嘩が始まった。>
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<ドワーフ建設の入り口前、広めの通りにユカリを担当したドワーフが青筋を立てて、ユカリを睨んでいた。対するユカリは喧嘩とは無縁な人生なので土壇場で怖気付いていた。>
「かかって来いよ、お嬢ちゃん。後悔させてやるぅ!」
「えっと・・・あの・・・さっきの事は・・・」
「聞こえねぇよ!来ねぇならこっちから・・・・・・アンサちゃん!」
<ドワーフがユカリに向かって走ろうとした時、ユカリの後ろから女性のドワーフがやって来てジッと見ていた。>
「ア、アンサちゃん。こんな所で何を?」
「ユウモさん。ご無沙汰しています。ユウモさんこそ、通りで何をしているんですか?」
おや?
おやおやおや?
ドワーフのお姉さんと、ムカつくドワーフのラブオーラ・・・ピッタリじゃん!
これを使わない手はないわ!
「初めまして〜ユカリで〜す。アンサちゃん?良かった助けてくれませんか〜?そこのユウモさんに襲われそうで・・・」
「なっ!てめぇコノヤロウ!」
「ユウモさん?ドワーフの掟を忘れたんですか?」
「ちょっ、アンサ・・・ちゃん?」
「お店の中で話しましょ?」
<アンサの眼には怒りが見え、ユウモはもちろん、ユカリと恋愛神も逆らう事無くドワーフ建設へと戻った。