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番外編4 大学で 4

 書籍にされている部分は8月17日(結成から約2週間)までだ。それ以降はとびとびに印象的だった日を書くという方針に変えているらしい。四国最東端の岬の観光やボウリング大会など、自分が知らなかったたくさんのことが書かれていた。中には、なっちが話してくれたHeliAnswersについても記されていた。


「これ、なっきぃから問題教えてもらったやつだ」


 しふぉんは僕の話を聞いてくれている。文章は非常に長いためとてもその場で読み切れる量ではない。僕は、流し流し読んでいった。


「実はヘリアンサスの希望2を本にしたものが家にはあるんだけど、個人で本にしてもらったのが1冊しかないんだよね」


 彼女はそう言って、写真を見せてくれた。ひまわり畑と夕日(朝日?)が映った表紙だった。


 どうやら地元の写真ではなくパブリックドメインの写真のようだということが分かった。インターネット上からの、著作権を気にせず自由に使える拾い画像とのことだ。


「ヘリアンサスの希望1、家にあるんだけど持ってきてはないや」


 僕はしふぉんに話す。彼女は、ありがとうと言ってくれた。実際1は縦書きだったが2以降は横書きになっている。これも何かの事情があってのことなのだろうと思ったが、彼女は特に理由はないといっていた(理系としては横書きの方が読み慣れているからという以上のことはないらしい)。


 ヘリアンサスの希望2の表紙の日本語タイトルの下にはDesiderio di Eliantoと書かれている。イタリア語では「ひまわりのあこがれ(Desire of sunflowers)」という意味のようだ。しふぉんは、イタリア語は良く分からないけどカッコいいから使っているといっていた。


「でも、しふぉんって本当に話しやすいっていうか、あんまり緊張しないっていうか。ここに『普段女子としゃべってると緊張するけどしふぉんだと全然緊張しなくて何でも話せる』って書いてるけど、これ本当にそうだと思うよ」

 

 僕は、正直に思ったことを伝えた。実際彼女も正直に伝えやすい性格をしていると思う。彼女は、ありがとう、と再び言ってくれた。


 元々推していたアイドルとこうやって話せているが、そこまで緊張はしていない。その点も個人的にしふぉんを推していた理由なのかもしれない。僕はそう思うようになっていた。


「単純な疑問なんだけど、しふぉんがこの大学をめざしたきっかけって何?」


 僕はふと思ったことを聞いてみた。彼女は、生まれつきの理系だったことと、下宿先の実家から行ける場所を基準で選んだといっていた。2次試験に国語がないということも好都合だったとのことだ。


 僕は、なるほど、とうなずいた。


「おーい、戻ってきたよ!」


 ちょうどのタイミングで宮田が戻ってきた。僕たちは、おかえり、といって彼を受け入れた。

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