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番外編4 大学で 1


 2025年4月。僕は授業のために、大学のキャンパスまで向かっていった。


 新型コロナウイルスの影響で一時期はオンライン授業メインになってしまっていたが、最近は1年次は基本的に対面だ。Twitterの先輩方の話によると、「あれ(全面オンライン授業)はひどかった」という声もあれば、「1限対面を考えるとオンラインの方が良かった」という意見もある。オンライン授業にも対面授業にも、一長一短があることは間違いないだろう。


 実際の所、実験系・体育など対面でないと成立しないような科目もある。その一方で、数学の授業などはオンラインでも成立する。自分は情報系の学部だが、こっちは基本的にオンラインで成立するものが多い印象だ。


 この大学の学生にはグループ番号というものが振り分けられている。各生徒には1から80までの数字のどれかが振り分けられている。それがクラスのような役割をしており、雑に言えば、グループ番号が近い2人ほど、必修科目の先生が同じ授業が多いといった仕組みだ。


 僕はグループ36だ。グループ内には15人の人がいる。お互い自己紹介をしてはいるが、仲がいい宮田を除いてまだ全然顔と名前が一致していない状況だ。基本的にLINEを交換してはいるがTwitterで話すことが多い。実際の所、名前と外見に加え、Twitterの名前(本名由来のものも多いが、全く関係ないハンドルネームっぽいものもある)と一致させなければならないのだ。


 宮田の場合は「みやさん」という名前なのでわかりやすい。自分は本名の「かける」をそのまま使っている。ただ、SNSの特性上、必ず本名あるいはそれに由来するあだ名でやらなければならないということもないだろう。


 僕は、駅前で待ち合わせした宮田と一緒に講義の教室まで向かっていった。


 火曜日の1限は生命科学だ。内容としては高校範囲らしい(詳細は不明)が、そもそも高校生物は赤点すれすれだったので何も理解できないに等しい。授業の残り10分でに出席を兼ねた小テストが行われる。5個上の先輩がSNSでしきりに繰り返していたことが脳内をよぎる。


「俺たちの代は全部オンラインで期末試験はレポートだったよ」


 第1回からついていけなくなっている僕にとっては、生命の試験は奈落の底に落ちることと同じだ。その代の人が全面オンライン授業になると聞いたときの絶望はわからないが、少なくともそれに関してはオンライン授業がうらやましいと思っていた。


 授業を終えた後、僕と宮田は一緒に講義室を出ていった。しふぉんはグループ39だといっていた。生命の講義はユニット20ごとに区切られているはずなのでこの教室にいる可能性は高い。


 そんなことを考えていると、目の前をしふぉんが通っていった。視力が悪化したのかメガネをかけていた。しふぉんはこっちに気が付いて話しかけてくれた。実際、そこまで話すのに緊張するようなタイプではなく話しかけやすい印象だ。


「長谷川くんと、横にいる子は誰?」


 僕は、歩きながら同じグループの宮田だということを話した。僕は、3人で講義棟を出て近くにあったベンチに腰掛けた。



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