番外編2 卒業後のライブ 11
僕は自分の部屋へと向かい、しふぉんとなっきぃにまたLINEでメッセージを送った。
「初めてのライブだったけど、楽しかった!」
なっきぃは、すぐにありがとう、次があればまた来てねと返事をしてくれた。
しふぉんからも、「ありがとう」とメッセージが来た。
実際の所、しふぉんとはLINEおよびツイッターで話をすることはあるが、LINE電話で通話をしたことは無い。大学の授業でたまに一緒になることはあるが、そのときも軽くしゃべるくらいだ。
彼女は異様に背が高い。僕も決して背が低いほうではないが(178cm)、彼女は見上げないと顔が合わない(確か190cm)。そのことを別にコンプレックスに思っているわけでもなさそうな(むしろ、自分でもネタにしている)ところが尊敬できるところだ。
実際、彼女が元アイドルだということを知る人はあまりいない模様だ(実際はいるのかもしれないが、それについてはわからない)。彼女としても、自分から言うことではないと思っている。僕としても、それを他の同期に明かそうとは思っていない。
本人は、聞かれたら本当のことを答えるというスタンスのようだ。
正直に話せば、元推しメンと大学同期になれたことを、僕は嬉しく思っている。しかし、しふぉんに恋愛感情を持ったことは今のところ一度もない。こんな言い方をしては非常に申し訳ないのだが、彼女と付き合いたいと思ったことは無いのだ。
しふぉんとは友人として仲が良ければそれでいい。僕はそのくらいの気持ちでいる。彼女も恋愛感情を持っている相手は、少なくとも今はいないようだ。
彼女は非常にさっぱりした性格をしているようで、男女かかわらず友達は多いが恋愛経験はほとんどない(小学生の頃の初恋が最後だ)と言っていた。実際、男子からも話しかけやすいようなイメージというか雰囲気があることは言えているだろう。
僕が彼女を推すようになった理由は、ボーイッシュな外見に加えて、そんな性格というところもあるのかもしれない、とも思うようになっていた。
疲れてしまったからか非常に眠い。僕は布団に入り、高校時代の日々を思い浮かべながら目を閉じた。高校時代が一番楽しかったことは間違いないかもしれないが、今後次第で未来もより楽しくできるだろう。そう思うと、僕の中の不安に似た感情が雨上がりの雲のように去っていくのをはっきりと感じられた。
番外編2はこれで最後となります。




