表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/146

37 帰り道

 僕は割と食べるのが早いといわれる。話ながら替え玉を食べ終わったが、なっちはまだ(追加注文していないのに)食べきっていないようだ。


 「とりあえず、言いたいことはこれくらいかな。何か聞きたいことがあったら、LINEで何か聞いてね」


 僕は、わかった、と言った。なっちは、ちょうど食べ終わったようだ。僕たちは、ごちそうさま、と言って店を出ていった。


 ラーメン屋さんの出口に、身長を測るためのシールが貼ってあることになっちは気が付いた。本来は防犯用のものらしいが、自分・なっちの身長がどのくらいなのかを知りたかった僕は、2人で並んでみた。


 公式サイトに書かれていた情報に比べ、なっちの身長は高かった。中3の時に急に伸びたようで、中3の始まり時は150cm代後半(といっても、平均より少し低いくらいだが)だったのが、去年1年で170cm強まで伸びた、と言っていた。今も成長はゆっくりだが止まっておらず、そろそろ175cmを超えようとしているようだ。


 僕の身長は180cm弱だ。日本人の平均(男174、女165)と比較すると少し高い程度だが、高すぎるというほどではない。残念ながら、僕の成長はもう止まってしまったようだった。クラスで一番背が高い(と思われる)川田は、まだ成長が止まっていないらしいのに......


 僕たちはそんなことを言いながら、それぞれの家の方まで向かっていった。


 僕の推しである「しふぉん」は、身長183cmとなっちから聞いている。8月、彼女が徳島の実家を訪れたときに、当時のヘリアンサスガールズのメンバーたちと出会って話をしてきたようだ。


 ヘリアンサスガールズには恋愛禁止のルール自体は存在しないが、実際恋人がいるメンバーはいないらしい。地元志向だからなのかもしれないね、となっちは言っている。


 彼女は、横浜では普通の高校生として過ごそうと考えていたらしい。


 「僕以外にはまだバレてない、少なくとも僕は誰にも言ってないし、実際に普通の高校生として生活はできてるんじゃない?」


 僕は思ったことをそのまま伝えた。なっちは、そうなのかもしれないね、と言った。こっちでは、自分がアイドルだということを意識せずに生活できているから楽だ、それなりに満たされてはいる、とも語っていた。


 「でも、やっぱり将来は地元に戻りたいかな。純粋にみんなと一緒にまた活動を楽しみたいし」


 なっちは付け加える。隣の芝は青く見えるというけど、なっちは「いつかは戻れる」という希望があるからここでもそれなりにやっていけてるのかもしれないね、とも言っていた。


 歩いているともうなっちの家の前まで付いた。僕は、じゃあまた明日ね、と言って夜の道を一人家へと帰っていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ