13 仮入部2
「みなさん、仮入部に来てくれてありがとう! 俺の名前は黒木隆、このバンドDEGREE CELSIUSのギター&ボーカルです!」
「このバンドのベース担当は私、大川玲加です! 今日はきてくれて、ありがとうございます! 後輩の憧れとなれるような、そんな姿を見せていきます!」
「キーボード担当の雨宮信です! 今日仮入部に来てくれた4人の方、私たちのパフォーマンスを見て『軽音楽って面白そうだな』って思ってくれれば嬉しいかぎりです!」
「白川夏菜、ドラム担当です! 軽音楽の楽しさを皆さんに伝えることができればな、って思っています!よろしくお願いします!」
「ギター担当の佐々木柚加です。 このバンド『DEGREE CELSIUS』のリーダーです。このバンド名は辞書を開いた時に5人の目が止まった単語に由来しています。それでは、歓迎ライブ楽しんでください!」
5人が自己紹介を終えたあと、黒木先輩は話す。
「みなさん、来てくれてありがとうございます! 早速いきましょう。今日演奏するのは、皆さんご存知のバンド、『ε-カプロラクタム』によるソング、『荒野の朝』です!」
ε-カプロラクタムは、中高生人気のバンド第2位に食い込む有名なバンドだ。どんなに詳しくない人でも、名前は知っているというレベルの知名度を誇る。
先輩方は5人とも凛々しい披露を見せてくれた。先輩方も忙しいらしく今日はここで終わりらしい。前田さんは電車で学校まで来ているのだが、どうやら最寄駅が僕と同じH駅らしく、「せっかくだから一緒に帰ろう」ということで、2人で歩いて帰った。
「まだ長谷川くん以外には、私がアイドルやってたことバレてないみたい。誰にも言わずにいてくれてありがとう」
前田さんは、僕といる時には常時笑顔で話してくれる。僕はまだ薄明るい夕方の道を2人で歩いて行った。軽音部について話している時、先輩に憧れを抱いていた僕の中では、軽音部に入ることへの決意が固まって行っていた。
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