ヴィクトリア・キングス 第2話
俺の名はヴィクトリア!
剣士になるために、ギルドから紹介してもらった国の騎士団のところに教えを請いに来ている!
俺の周りには同じく剣士になりたい奴、騎士になりたい奴なんかもいる。
今はそんな奴らと突撃隊長に<スラスト>っていう剣をおもいきり相手に突き刺すスキルと、<ガード>っていう盾でガードするスキル(そのまんまだけど。)を教えてもらって、フォレストビーストを倒しに森に行き、帰ってきたところだ!
前回は森に入ってしばらくしたところで、どこかから鳥がギャアギャア鳴きながら飛ぶ音が聞こえて、びびって上を向いたら、前からフォレストビーストに押し倒され、フォレストビーストを切ろうとしたマデラに突き刺され死亡した。
恥ずかしいから、誰にも言わんがな!家名も隠していたし、顔も違うしマデラにもばれないはず!
今回はあっさりと倒すことができた、ペアになったユウキっていう騎士を目指しているイケメンが、いち早くフォレストビーストの存在に気づき盾で牽制をしつつ攻撃を加え、フォレストビーストが大きく体制を崩したところに、俺の<スラスト>がクリーンヒットして討伐に至った。
ユウキよ、俺が王様になったら、専属の騎士にしてやろう!といったら苦笑された。そこはもろ手を挙げて喜ぶところだろう?
尻尾を突撃隊長に渡し、クエストを完了させ、俺は、冒険者ギルドね、ユウキはこのまま残り、騎士になるためにいろいろやることがあるそうだ、ユウキならきっと大丈夫。立派な騎士になって俺のところに帰ってくるんだぞ!とフレンド登録をして別れた。
俺は冒険者ギルドにいる。そしてクエストボードを眺めて、なにか楽しそうなクエストがないかなー?と
見ていたんだが、先ほど隣にマデラが来た、恥ずかしいのでばれないうちに酒場にいき、適当な料理を頼んで食っている。
いや、このゲーム、ストーリーないってどうなの?やることがおもいつかん…。一番の目標は王様になること。これは確定事項だからいいとして、それまでは何をしようか…。レベル上げ?だろうなぁ、やっぱり。
でもなぁ、このゲーム防御力糞低いしなぁ、死んだらリセットだし、まぁ、でも剣士だし、なんか倒しに行くかなぁ。マデラもどっか行ったみたいだし。
運ばれてきた料理を平らげ、勘定をすまし、もう一度クエストボードに向かう。適当なクエストを受け、街の外へ向かう。
風がびゅびゅんと、草原にひとりぼっち…っとぉ、マッピングもかねて、草原の中をゴブリン狩りしながら進んでいく。
草原には大きな岩や、廃村みたいなのがあったりとなかなか冒険者魂をくすぐらされる。
クエストのゴブリン20匹討伐はいま狩った一匹で終了。ゴブリンは子供くらいのサイズで、肌の色が赤、青、緑の三種類あり、とんがった耳、醜悪な顔、口から除く牙、割と力があり、武器を持ったものもいる。
大体は2,3匹で行動しており、そこに突貫して倒していった。
日も暮れてきたので報告もかねてギルドへといったん帰ることにする。
ギルドに帰ってクエストを報告し、酒場に向かうとユウキがいたので、向かいの席に座る。
「よぉ!おつかれ!騎士にはなれたのか?」
「あっ、ヴィクトリアさん、おつかれさまです、無事騎士になれました。」
「おぉ、おめでとう!あと、敬語はなしでいいぞ!」
「ありがとうございます。それよりフォース森林のうわさ聞きました?」
「ん?いや、きいてないぞ?」
うわさ?なんだろうか?そして今無視された?
「PKがおきているそうです、しかも結構な人数がもう殺されてしまったとかで…。」
「うぇっ、まじかよ。」
PKかぁ、確かに禁止ではないけど、PKしたやつはしばらくはペナルティが発生して、なおかつ自警団みたいな集団もいるはずだし、そんな噂になるようなことでもないような気がするんだが…。
「早く捕まるといいですね…。」
「そうだな…。」
それからユウキと適当に話してその日は別れた。
次の日朝からログインした俺は、レベルを上げようと森林にいるフォレストビーストを仮に行くことに決めた!このゲームめちゃくちゃレベル上がるのが遅い!確か、課金者でも最高LV68くらいじゃなかったか?横に十字架いっぱいつけてたけど…。
このゲームの課金アイテム、神の御霊、これさえあれば死んでも復活することができる。ただしプロフィールの名前の横に十字架がつくというおまけ付きだが。
早くレベルを上げたかったのと、朝ごはんを食べているときに妹と喧嘩して、いらついていたので昨日の噂のことはすっかり忘れていた。
森林についていくらか進むと、フォレストビーストがいた。相変わらず朝だというのに森は暗かったが、樹をひっかいているところを見つけたのだ。何してるの?爪とぎ?
まぁいいや、と、剣と盾を構えると、向こうもこちらに気付いたのか、爪とぎをやめ、こちらを向いて唸っている。
「先手必勝!<スラスト>ォォォォォ!!」
鈍い赤い光が剣を覆いながらフォレストビーストを貫く。
「グルウウウウウァッ!?」
フォレストビーストが叫びながら倒れる。
「よおし!」
すると軽快な音楽とともに【LEVEL UP】と通知される。
「お、やったぜ!」
思わずガッツポーズをする。
ガサガサッと後方から音がしたので、慌てて振り返る。
そこには2体のフォレストビーストがいた。




