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Archives of collapsing stories  作者: 仙人
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モイネ・ボンテ 第4話

ディニア湖は噂通り綺麗な場所だった。

まるで空の上歩いているかのような感覚だ。冷たい水の上を歩きながら水平線を見るがどこにあるのかわからない。水面に映る空と本物の空の境界線はとこかへと消え去ったようだ。

「綺麗ですね。」

サンジェが呟く。

「夕方とか夜とかもっと綺麗だぜ。」

「ま、ユニコーン倒したころには日も暮れるだろう、祠はこの先だ。」


さらに数分歩いた先に祠らしきものが見えた。祠と言われなければ何か全く分からない球体の建造物が底にはあった。

蒼い鉱石か何かできた球体はよく見ると水面に反射して球体に見えるだけで、湖から顔を出した半球状の建物で、大きさはバランスボールくらいだ。表面に何やら彫り込まれているので触って確かめようとしたのだが、チエンに止められる。

「触るとユニコーンが出てくるから待てよ。」

手を引っ込め、周りを確認する他の祠はどこにあるのか。

「ここは一番西の祠だな、北東、真東、南東に向かって歩いていけばそれぞれ同じ祠がある。誰かが最初に触れば全部の祠から現れる。」

チエンが説明しフェゾンが補足する。

「ここはサンジェが待っててくれ、モイネさんは南東に向かってくれ、多少真っ直ぐじゃなくても遠目にわかると思うが、迷子にならないように気を付けてくれ。」

目安は20分だそうだ。

「30分後にチエンが触るので時間が近づいて来たら武器を構えておいてほしい。」


それぞれの祠に向かい、待機する。

レベル差的に楽勝だと思うが油断せずに待ち構える。

時間が来ると祠が淡く発光しだし、馬の嘶く声が聞こえてきた。そちらに顔をむけるといつの間にか遠くにユニコーンが存在していた。

純白の肌に長い鬣、そし額に鎮座する長く鋭い角。螺旋状に筋が走っており、突かれると致命傷になるだろう。

俺の場合法衣があるから関係ないが。

ユニコーンは跳躍したかと思うと、いつの間にか着地していた。跳躍する瞬間は分るのだが着地の瞬間が分からなかった。かなりの高さまで跳んだのに水面にい波紋一つ立っていない。

何度か跳躍し距離を詰めてくる。

一応武器を構えたままだが、目の前まで迫ってきても攻撃を仕掛けなかった。

ユニコーンもまた、こちらに対し攻撃する意思がないのかただただ近づいてくるだけである。

数mまで跳躍で近づいてきて、そこからは水面を揺らしながら歩いて近づいてきた。


「汝、我が贄。」

は?なんだそれ。触れられる距離まで近づいてきたと思ったら滅茶苦茶渋い声でわけのわからんことを言ってきた。

ワガニエって何のことだ?

「俺の名前はモイネだ、ユニコーンお前を殺しに来た。」

「汝、力を示せ。」

前脚を振りあげ、大きく嘶くユニコーン。

そのまま前足での攻撃をするつもりだったのか。勢いよく振り下ろしてくる。

横に回りつつ回避し、月牙で斬りかかる。横腹に傷が刻まれ血が水面を汚す。

ユニコーンは跳躍したかと思うと、ワープするように着地する。

角をむけこちらに向かって突進してくるが、角のリーチより遥かに月牙の方が長い。刺股になっている方を向け突進を受ける。

自信の力によって深く傷つくユニコーン。右へ左へと跳躍しだすユニコーン。

後ろから衝撃が走り、前のめりに倒れる。何が起こった?顔に影が差し咄嗟に横へ転がる。今までいた場所にユニコーンの足が振り下ろされ、水しぶきを上げる。

起き上がりつつ確認するがユニコーンはいまだに左右へ飛び跳ねている。かと思いきや目の前に現れ、首を下げ一気に振り上げ角で斬りつけてきた。

顎に深く傷を受けてしまう。


何が起こっているんだ?ユニコーンは一瞬で距離を詰めてくる。テレポートか何かか?月牙を構えつつユニコーンの動きを必死にとらえる。ひと際高く跳んだかと思うと消え、刹那後ろから現れる。後ろ足での蹴り上げに何とか月牙でのガードが間に合った。

後ろを向いたままのユニコーンのケツに<薙ぎ払い>を当てる。悲鳴をあげつつ跳躍しそのままワープするユニコーンだが、ようやく気付いた。

ユニコーンは水面に映る自分の姿の元へワープしていたのだ。

駆けて近寄ってくるユニコーンは傍までくると跳躍する。影を目で追いながら振り向く。そこに現れまた後ろ足で蹴り上げをしようとしてくるユニコーンをバックステップで躱し、<五月雨突き>を放ち、すぐさま跳びあがり、ユニコーンの首元に月牙を叩き付ける。


ユニコーンはひと際高く嘶きそのまま倒れこんだ。

ユニコーンは角だけを残し、消えていった。

「さてとこれでいいのか?一応サンジェん方に向かうか。」





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