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Archives of collapsing stories  作者: 仙人
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コラフ・デクリン 第1話

カジノの町ガンブリン。

ギャンブルのしすぎでお金が底をつきかけたとき、一か八かで全財産を注ぎ込んで賭けに出た。

結果、大勝し、そして命を狙われた。


親愛なるコラフ様

貴方の全財産を奪いにいきます。その命とともに。

マデラ


この差出人のマデラとは知り合いではない。

この町で長く居続け、ギャンブル仲間もそれなりにいるが一度も聞いたことはない名前だ。

ギャンブル仲間に一人腕利きの冒険者がいる。そいつに頼んで護衛してもらうことにした。金ならもう山ほどあるんだ。

護衛の名前はアブロといい、片手剣にローブという珍しい恰好をしているが、腕は確かだ。

この町で一度イベントが発生し、魔物が押し寄せてきた。

この町にいる冒険者たちはレベルはそれなりに高いが、戦いたくないやつらが多かったため、アブロが一人で魔物の大軍を退けた。

戦うのは嫌いだが見るのは好きなもので、多くの仲間とその戦いを見ていたが、危うげなところは一つもなく、あっさりと片付けてしまったのだ。

ACS内で装備の基本は動きやすいレザー装備か、動きやすく頑丈さもそこそこの軽鎧、動きにくいが頑丈な重鎧が一般的で、多くのゲームにある魔法職が装備する布装備はあまり見ない。

アブロの装備で変わっているのはなにも布装備の事だけではない。

持っている片手剣だが、禍々しい気を放っており、装飾の髑髏がなにやら喋っているところを見たという冒険者がいた。


いかにも怪しいアブロだが、普段の彼は優しく気さくで、守ってくれと言った時も快く引き受けてくれた。

手紙が届いてから一か月が経過した。

マデラからの動きが一切ない。アブロが護衛についているのでビビッているか、諦めたのだろう。

いままでは毎日ついてもらっていたが、徐々に護衛の日を減らすことにした。

明日は休みにしてくれと頼んでアブロを帰らせ、家へと帰る。

翌日いつものようにカジノへ向かい、ギャンブルに没頭する。

大勝ちしてから、ツキが回ってきたのかしばしば勝つことが多くなった。

大勝ちしたときの資金をもとに、大きく賭けに出て徐々に増やしていき、もうすぐ倍になる。

そうしたら、ギャンブルをやめてどこかへ旅に出て、いい場所があったらそこでのんびり暮らそうか、なんて考えていた。


カジノの帰り道、護衛がいないとはいえ、人通りの多い路地だったのでそれほど警戒はしていなかった。

「遅くなった。もうすぐ迎えに行く。」

誰かが通り様に呟くのが聞こえた。自分に対して言ったのか、誰かに言ったのかよくわからなかったし、振り向いても雑多な人たちに紛れ、誰が言ったかなんてわかるはずもなく、そのまま家へと帰った。

翌日、いつも通りカジノへ向かう。今日はアブロが護衛してくれる。

昨日の話をすると。

「物騒ですね、護衛を外した途端にそんなことが起こるなんて。」

やはり、ずっとついてた方がいいのでは?と提案してくれるが、もしかしたら勘違いかも知れない。といってとりあえず週一で休んでくれと頼んだ。

その日やっと金額が目標に達した。

護衛のお礼にとアブロと一緒に酒場へ向かい、一緒に飲み明かした。

酔っぱらって、泥酔した俺は一人で歩けなくなってしまった。アブロに肩を貸してもらいつつ、旅をしたいことなどを話しつつ家まで送ってもらった。


翌日、目が覚め見上げた天井は見知った家の天井ではなく、どこか見覚えのある懐かしい天井だ。

何が起こったのかわからず辺りを見渡す。狭い部屋だった。そこで思い出した、ここがどこなのかを。ここは宿屋だ。

初めてこの町に来たときしばらくの間泊まっていた宿屋だ。

服装や、装備はそのままだったので、部屋から出ていき、おかみさんに話をきく。

「昨夜はお楽しみだったのかい?あれ、あの女の子はまだ寝てるのかい?」

何の話をしているのか全く分からない。おかみさん曰く、昨日の夜遅く、女の子に抱えられた俺が、金ならいくらでも出すといって、部屋の一番安い部屋を借りたそうだ。何を言ってるのかよくわからなかったが、とりあえず部屋のカギを渡したそうだ。お金はもらっているそうだ。

もしかしたら、マデラが何かしたのか?と疑問が浮かぶ。

怖くなり、アブロを探しにカジノへと向かう。ギャンブル仲間たちに声を掛け、アブロの居場所を探る。

アブロはまだ来てないそうで、一緒にやらないかと誘われたポーカーを断ったところで、アブロがカジノへ入ってきた。

「コラフさん、、昨日はごちそうさまでした。」

こちらに気付き挨拶をするアブロ。昨日のことを聞くと、家まで送り届けた後は何も知らないそうだ。

今までの事を話すと、険しい顔になり、では一度家に戻って、盗まれてないか確認しましょう。と提案してきた。アブロがついてきてくれるなら心強いと頷き、カジノを出て家へと向かう。


家に到着したが、一見何も変わっていなかった。アブロが剣を抜き後ろに下がっててください、と一つ一つの部屋を見回ることにした。

リビングも寝室も特に異常はなく、アブロが剣を収めようとしたが、金庫の部屋には案内していなかったので、ついてくるように促す。

金庫の部屋は隠し扉になっており、開けるとアブロは驚いていた。

「金庫の中身は大丈夫ですか?盗まれてないですかね?」

アブロに告げられ慌てて金庫の中身を確認する。

中は何事もなく、安堵し金庫の戸を閉じようとしたところで腹から剣が突き抜けてきた。


「ギャハハハハ、久しぶりの人間の血だァ!!」

剣の中央にたくさん描かれている髑髏の一つが喋る。

何が起こったのかと振り向くとアブロが微笑んでいた。

「隠していたんですね、道理で見つからないはずだ、ごくろうさま。」

そういって腹の剣を抜き去り、俺は首を刎ね飛ばされ死んだ。


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