ループ・サウィルダ 第19話
アリストが剣を出した瞬間、ユウキはすぐさま<ヘイトハウル>を発動し、アリストの注意を自身へと向ける。そしてそのままアリストの剣を循環の盾で受け止めるが、効果は発動せずそのまま後ろへと下がってしまう。
攻撃した瞬間にアペティが<スラッシュ>、シアンは<投擲>、レイはカーブする矢<燕撃ち>、キングは<スラスト>を放つ。投擲と燕撃ちを左手で捌きながら、剣を戻しスラッシュを受け止め、スラストを後方宙返りで躱すアリストに、俺は後ろに回り込み<薙ぎ払い>をはなち、ユウキが間合いを詰めるためにも<シールドバッシュ>で突進する。
またしても薙ぎ払いに剣を当てて弾くが、シールドバッシュに蹴りで押し返そうとしたのだろうが、循環の盾の効果が発動したようで、そのままもろにくらって数歩下がってしまう。
インスが<ダブルスラッシュ>を放ち、追いついてきたみんなもそれぞれ攻撃を仕掛ける。
さすがにこの人数だと攻撃に入るのは難しいようだ。それでも時々攻撃を放ってくるがユウキかインスが間に入り、何とかしのいでいる。
スキルを打てるようになったら打つ。何度か繰り返しつつアリストに徐々に傷がついていく。
アペティが<シャットダウン>で襲い掛かったのをよけるアリストに、インス、キング、ユウキの3人で囲むように<スラスト>を放つが、ジャンプして躱される。そこを狙ってレイが3本の矢を連続で放つ<隼撃ち>、俺が<スラスト>を放つ。スラストは剣で弾かれたが、その勢いで弾こうとした3本の矢のうち1本に腹を撃ち抜かれる。
「私のアリストを傷つけないでっ!」
アンリ―が左手から青い刀をだして叫ぶ。
一番近くにいたキングに斬りかかる。
「ぐはぁっ!」
予期せぬところから斬りかかられ、背中を切り裂かれてしまうキング。
すぐさま振り返り剣を振るが、当たらずさらに追撃しようとしてくるアンリ―に<ヘイトハウル>をユウキがかける。アンリ―はアリストと合流しつつユウキに連携して連続で剣を振るう。シアンは乱戦になると動きづらく、<投擲>で短剣を投げるが投げる用の探検も残り少ない。アペティは連撃に耐えているユウキを補助するために横から剣を振るい、俺も併せて狼牙棒で突きを放つが躱されるか剣で弾かれてしまう。
各々が攻撃を仕掛けていくが、2人に当たる攻撃は先ほどより少なくなった。
「分断しよう!シアン、アペティ、俺でアンリ―、インス、ユウキ、キング、レイでアリストを頼む!」
循環の盾にたまった力を発動しつつユウキが<シールドバッシュ>でアリストを弾き飛ばす。さすがに効いたのか吹き飛ばされた先で、一度膝をつく。
ユウキ、インスが盾を構えてアリストの行動を制限しつつ、攻撃を加えるキングとレイ、レイの矢を鬱陶しいと感じるのかそちらに攻撃を仕掛けようとしても、キングが立ちふさがり、剣で攻撃を仕掛ける。
だがキングは盾を装備していない、これは前回盾を亡くしたとき、思ったよりも戦いやすかったからだそうだが、その分防御がおろそかになってしまう。
インスやユウキを相手にするより簡単だと判断したのか、キングに攻撃をし出すアリスト。インスは間に入ろうとするが、盾越しでもアリストの力はすさまじく、一撃受けるたびに後ろに下がってしまう。ユウキは循環の盾のおかげで何発かに一度は受けきることができている。
アンリ―はそこまで力が強くはない。といっても俺が受けると簡単に弾き飛ばされてしまうのだが、アペティなら耐えることができるので、アペティは攻撃をするというよりも、刀に攻撃を当て、大きくはじき、アンリ―に攻撃をさせないようにしている。
アンリ―の体にシアンがシグネメントを突き刺していき、俺が狼牙棒で打ちつけていく。アンリ―はアリストと違い刀を両手でもっているので、こちらの攻撃に対応しきれておらず、徐々に傷だらけになっていく。
シアンのシグネメントが出血を発生させつつ、狼牙棒で打ち据えていく。
だんだん勢いのなくなっていくアンリーにアペティがそのままの勢いで攻撃をし続け、隙ができ始める。
アペティも攻撃を加えはじめ、アンリ―の体が燃え始める。
「アリスト、ごめんなさい、私、もう…。」
そうつぶやき、体から赤い煙が吹き始める。
「アンリ―!!貴様らっ!どけぇっ!!」
ユウキとインスを弾き飛ばし、アンリ―の元へ駆けつけるアリスト、攻撃をしようと、狼牙棒で殴るが、びくともせず、アンリ―を抱きかかえる。アペティやシアンも攻撃を仕掛けるが、同じく通らず。
「アンリ―、すまない、私が弱いばかりに、君をこんな目に合わせてしまって…。」
「いいのよアリスト、この町に来てからあなたと過ごした時間とても幸せだったわ。」
「アンリ―…。君は僕の中で生き続ける。死ぬときは一緒だよ…。」
アリストはアンリ―の首筋に噛みつき、血を吸い始める。
赤い煙になっていたアンリ―はすべてアリストに吸い込まれる。アンリ―の姿が消え、青い刀が落ちた。
アリストは青い刀をもちこちらに振り向く、先程までとは違い体が一回り大きくなった二刀流のアリスト。
「アンリ―、君にこいつらの血をささげるよ。」




