ループ・サウィルダ 第9話
フォース森林を東に進んでいくと徐々に木が少なくなり、なおかつ大きさも普通の木と大差ない大きさになってきた。
トエスク王国の周りに広がっている草原と似ている。木が草原より多く見通しが悪いが。
これは村とかがあっても見過ごしてしまいそうだな。
ホーンラビットという角の生えた兎が出てきた。とてもすばしこく、倒すのに苦労した。
周りを確認しながら進んでいく。
夜なのでランタンを焚いているが視界が悪い。もっと開けた場所に出たいなんて思っていると、今度は霧が出てきた。勘弁してほしいところだ。
そして霧に紛れてホーンラビットが襲い掛かってくる。
「キュイッ!」とないてから襲い掛かってくるのでまだよけれるが、泣かずに飛んでこられたら、あの角で
串刺しにされてしまうだろう。
避けて、地面に降り立ったところに狼牙棒を叩きつけるが、地面を穿つだけに終わってしまう。
今度は後ろからも鳴き声が聞こえ、慌てて躱す。
2体目が出てきた。ただでさえ、早いホーンラビットの対処は苦手意識を持ち始めているのに、2体同時に相手をするとなると、ため息が出てしまう。
正面と左にいるホーンラビット。正面をA左をBとしよう。ホーンラビットAが突進してくるのを躱し、追って攻撃しようとしたところにホーンラビットBが攻撃を仕掛けてくる。
狼牙棒で振り払おうとするが、角が棒の部分に当たっただけで、ダメージは与えれていないようだ。
横からホーンラビットAが飛んできたのを躱したら、ホーンラビットBに突き刺さった。
え?と思っているとそのままホーンラビットBを食べ始めた。
恐らく突き刺したものを食べる習性があるんだろう。無防備なその背中に狼牙棒を叩き付け、殺してやる。
人間的考えかもしれんが、同族を食べるのは、かわいそうだからな。
東にホーンラビットを狩りながら進んでいく。
結構狩ったので角がそれなりにたまってきた。高く売れるといいが…。
霧で先が見えない中、注意しながら進んでいると、前から人影のようなものが近づいてくる。
「止まれ!ここで何をしている!」
人影が問いかけてくる。
「冒険者だ!近くに村などはあるか?」
「チッ、冒険者か。」
人影は近づいてきて、舌打ちをする。
人影の正体は兵士というより、村人に剣を持たせただけに近いか、おそらく村の警備兵か何かだろう。
「ついてこい、闇の町インバスへ案内する。」
言われた通りついていく。
北東に進んで数分後、町についた。
そのころには霧も晴れて、町を見渡せた。
漏れている光から、そこまで広くはないようだが、奥の方にお城のようなものが見える。
「おい、ここで手続きをしてもらう。」
町の入り口付近に建てられた詰所のような場所で、死んでも構わないといった誓約書を書かされた。
なんでこんなものを書かされるのか聞いてみると、魔物が出るらしい。その代りほかの魔物はその魔物が倒してくれるそうだ。
誓約書を書き終え、町の中に入っていく。宿屋の場所を聞いたので、とりあえずそこを目指し、一泊してから町について詳しく調べようかと思う。
宿屋に向かっていると、通りから女の叫び声が聞こえた。急いで駆けつけると、黒いマントの男が壁を蹴り、屋根を伝いどこかへ逃げ去って行くところだった。
倒れている女性に声を掛ける。
「大丈夫ですか?」
「あ、ありがとうございます、でも大丈夫です。私が声を上げちゃっただけで、この町では普通の事なので…。」
「どういうことですか?」
「話せば長くなるのですが、冒険者さんですよね?良ければうちの宿屋に止まりに来ませんか?そこでお話しします。」
どうやら、宿屋の娘らしい。もともと向かうつもりだったので、娘さんと一緒に宿屋へと向かう。
宿屋につき、食堂で晩御飯を用意してもらい、食べながら話を聞くことにした。
娘さんいわく、
この町はヴァンパイアに支配されているそうだ。
もともとこの町にはゴブリンとオーガによる襲撃が後を絶たなかったそうだ。
困り果てているところにつがいのヴァンパイアがきて、提案をした。
周りのゴブリン達から守ってやる。その代りいけにえをよこせと。
ゴブリンやオーガに苦戦する私たちが、ヴァンパイアに勝てるはずもなく、従うしかありませんでした。
ヴァンパイアたちは、人間を繁栄させるように、老いた人たちからころしました。若い人は何人か血を吸い取られ、殺されましたが、基本的にはすこしの血を与えるだけで、生かされています。
でも、時たま現れるゴブリン達を退治はしてもらっているのも含め、ヴァンパイアの強さから誰も逆らうことはできません。
ヴァンパイアはいつの間にか仲間を呼んだのか繁殖したのか、あの城にたくさんいます。
この町ではヴァンパイアに従うしかありません、冒険者様は見かけても銅貨刺激しないようにお願いします。
【クエスト:闇の町インバスを救え!を受領しました。 ※PT推奨クエストです】




