表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Archives of collapsing stories  作者: 仙人
25/69

アペティ・グリード 第4話

ずずずという音が大きくなってきている。確実に近づいて来ているっぽい。

ユウキ君がタゲを取りつつ、隙ができたところをラニアが槍で攻撃、タゲの取り切れない分を私が倒す。

ベーダは新たに後ろから来た3体を相手にしている。

だが、数が多い。攻撃して、私たちに防がれたモールを踏み越えて新たなモールが襲ってくる。

攻撃がひっきりなしにつづくせいで、体に体当たりを食らったり、腕をひっかかれたりしている。


バーサーカーというのは、相手からの攻撃を受けてから本領を発揮する。なのでこのなるべく敵の攻撃を食らわないようにする、のが基本のACSでは敬遠されがちな職だ。ま、私みたいなもの好きもいるわけだけど。


徐々に体力を減らしていた私は、4割を切ったところで発動する。

「みんな、ここはアペちゃんにお任せっ♪<バーサークモード>!!」

全身から赤いオーラをふきだし始める。

体力が4割以下にならないと発動することができない<バーサークモード>。数分間(スキルレベルによって上昇、アペティは2分間)防御力はそのままだが、攻撃力と体力が2倍になる。そして最大の恩恵はスキル打ち放題だ。


両手剣を握りなおし、攻撃力を一分間上げる<フルパワー>を使い、正面の敵に<スラッシュ>を叩き込み、そのまま次の敵に<スラッシュ>、次は回転斬りの<スピンブレード>、<スラッシュ>、<フルスイング>、<フルパワー>、<スラスト>、<スラッシュ>…。


たっぷり二分間で暴れまわり、<バーサークモード>による発紅、スキルに軌跡、モールの血しぶきによって、通路は真っ赤に染まった。

17体ほど屠ったあたりで、<バーサークモード>が終了する。

そして一分間のスタン状態になっちゃう。


「いやぁ、倒しきれんかったね、あはは。」

力なく笑うアペティに残っていたモールたちが攻めてくる。


「<ヘイトハウル>!!」

守るように飛び出してきたユウキ君、そして遅れてラニアやベーダも参戦する。

徐々にモールの数を減らしていき、一分が立ち、アペティが復活したところで「プゥギイイィィィィィ!!!!!」と凄まじい叫び声をあげて、通路の奥からタルパが現れた。


全長3m、高さは2m大きな手には鋭い鉤爪、伸びた鼻、真っ赤な瞳、頭や胴体を守るようにできた鉱石の鎧、昨日ジョルドムさんから聞いた話と多少違うが、こいつがタルパで間違いないだろう。


まだモールは10体ほど残っている。

タルパに驚いたのか、モールたちは逃げようと私たちの間を通り抜けようとしていく。

あっという間に私たちの前にきたタルパは、鉤爪のついた大きな手を振りあげ、勢いよく地面に叩きつけた。

ドオオォォォン…。と音をたて地面とともに落下していく私達。


「うわあああああ!?」

瓦礫とともに落下していき、トロッコのレールに思い切り体を打ちつけてしまう。体力が残り1割を切ってしまう。

皆も落ちてきて、それぞれの位置に落下する、モールたちも一緒に落ちてきたみたいで、体力の少なかったモールは落下とともに死亡する。なむなむ。

そして最後にタルパが降ってくる。ドッシィィィンと砂埃を巻き上げながら着地する。


「プギイイイイィィィ!!」

と鳴いて、一番近くにいたラニアに鉤爪で攻撃する。

ポンチョを大きく切り裂かれながら飛ばされる。


ユウキ君もベーダもまだ起き上がらない。

ポーションを一つ飲み干し大剣を構え、タルパに向かい突進する。

振り下ろされる鉤爪に合わせ、<スラッシュ>を叩き込む。

ギイイィィンと鈍い音が鳴り響き、お互いに弾かれる。

長い鼻に向け剣を振り下ろす。命中して傷をつける。

弾いた方とは逆の手で攻撃してこようとするが、ユウキ君が割り込んできた。

<ガード>をして、受け止める。


ラニアやベーダも復活したようで、ベーダはケツを殴ってる。楽しそう。鬱陶しいようでタルパは「プッギイ!!」と手を後ろに振るが、絶妙な位置に陣取っておりベーダにぎりぎり当たらない。

あいた左手にラニアが突きを放つが、鎧に阻まれつらぬくことはできないようだ。


タルパに対し左後ろにベーダ、左側面にラニア、左手正面に私、右手正面にユウキ君だ。

ユウキ君が右手を抑えて、ほかの三人が順に攻撃し、隙のできた個所に大技を叩き込んでいく。


タルパに対して有効な攻撃を与えられてる気がしない。顔は割と効いているようだが、毛皮に覆われた個所や鎧に攻撃してもびくともしない、鬱陶しいようだが。

「アペティ!チェンジだ!鎧を破壊してくれ!」

「あいあいさー!」

鉤爪を大きくはじき、ラニアと位置を変える。

「<スラッシュ>!」

鎧に放つが、ガンッと弾かれてしまう。


それなら、と<フルパワー>をつかい、攻撃力を上げる。

「<フルスイング>!!」

全力で振り抜いた!ビキィッと音を立て鎧にヒビがはいる。


よし!と思ったと同時に大剣が半ばから折れてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ