アペティ・グリード 第3話
何度目かの戦闘がおわって、休憩することになった。
坑道に入ってからは5時間くらいたっていて、魔物たちが出てくるようになってからも結構なスピードで進んでてみんな疲れてきてるっぽいから、休憩してる。
「私思うんだけど、こうやって探すのってめっちゃ効率悪くない?」
「効率のいい方法を教えてほしいもんだな。」
「むぅー、それはわかんないけど、餌とか?」
「餌って、鉱石食べるんだろ?あちこちに山ほどありすぎて釣ることはできないような。」
「そうだね、僕も効率悪いなって思ってたよ。せめてボス部屋とかがあったら楽なんだろうけど、動き回ってるっぽいし。」
雑談しながら持ってきた魔物の干し肉をかじかじ。おいしい。
「ともかく、とりあえずは進むしか無いんじゃないかな?」
ユウキ君が立ち上がる。休憩を終えて、先に進む。
そうして出てきた魔物を倒しながら1時間がすぎ、2時間が過ぎようとしたところで限界に達した。
「ああああああ!もう!さっさと出てきなさいよ!タルパあああああ!!!」
「うるさい。」
大声で叫ぶ。
すると通路の奥からさっきを迸らせたモールがぞろぞろとあらわれた。
「おい、アペちゃん、なんかいっぱい来たけど、どうするつもりだよ。」
「えー、全部倒す!」
流石にこの数はヒヤッと来るものがある。
モールは弱いとはいえ、パッと見30体くらいいるし、なんか後ろからも来てるような気がするし、どどどどってモールの足音が凄まじい。
この数だとユウキ君は<ヘイトハウル>使えないよね、この数だとさばききれる気がしないし。
先頭にいたモールが飛びかかってくるが、ユウキ君は焦らず盾で<ガード>して、何大か飛んでくるのを受け止める。
「いったん後退しよう!」
ベーダはすでに後方の敵に殴りかかっていた。
ユウキ君の心配しながらどっちの敵を攻撃しながら後退しようか考えていると、
「ベーダについてアペちゃんは後方、ラニアは僕の援護で!」
「了解!」
「わかった!」
流石ユウキ君、惚れるわ。
なんて言ってる場合じゃない。
ベーダの補助、ベーダはユウキ君と違ってヘイト管理スキルを持ってるわけじゃないから、ベーダを無視してこちら側に抜けようとする魔物がいるはず!
って思ったんだけど、ベーダは殴ってノックバックさせる、うしろにいるやつのところまでノックバックさして、次のやつ、って感じでどんどん押し込んでいく。たまに後ろを振り返って、ユウキ君たちと距離が開いたらその場にとどまって、殲滅にシフトしていく。つよー。
ただノックバック技はぽんぽん打てないのか、スタミナ消費が大きいのかもしれない。
なので、ノックバックの手伝いと、ベーダがノックバックを使ってる間は殲滅に走ることにする。
ベーダがノックバック技<気功破>を打つと吹き飛ばされるモール。次いで迫ってくるのを私がノックバック技<フルスイング>で吹き飛ばす。
ベーダのはおそらくノックバック技で、私はおもいきり、攻撃スキルだ。たまたまノックバック効果の大きい技なだけで専用の技じゃないので、隙も多ければ、スタミナ消費も無駄にでかい。
うしろのユウキ君たちもうまいこと連携して、後退してきている。
敵は多いが徐々に数を減らしてきている。
うしろには数体しかいない。前はまだ結構、というか、数えきれないくらいいる。増えてる?
ユウキ君はスキルを使わずにヘイトを取るために、盾をガンガン叩いて集めている。注意を向けなかった敵はラニアによって倒されていく。
そして、ずずずというあの重たいものを引きずる音が聞こえてきた。
みんなも聞こえたようで、焦り始める。
「今来られたらたまったもんじゃないぜ。」
「そうだね、ベーダ、うしろの敵はあと何体!?」
「7体だ。」
「ありがとう!大きく下がろう、7体もまとめて前にもってこよう!」
えっと、どういうこと?
「つまり?」
「ユウキのほうにモールを飛ばせ!」
「いいの!?」
「いいからっ!」
ラニアのいう通りに突進してきたモールを無視し、<フルスイング>でユウキ君のほうに吹き飛ばす。
後ろ側には二体になったところで、ベーダが叫ぶ。
「あと2体だ!」
「了解!使うよ、<ヘイトハウル>!!」
ユウキ君が叫ぶとすごい勢いで、モールたちがユウキ君に突っ込んでいく。
うしろにいた一体を剣で突き刺し、ベーダの方を見るとあちらも倒しおわったようで、ユウキ君たちと合流する。
合流すると、私はラニアと交代し、左にユウキ君右に私、その後ろにラニアとベーダの陣形になる。
「さ、殲滅戦といこう。」




