アペティ・グリード 第1話
ログインしたのはいいんだけど、なんか街が騒がしいかな?
昨日集まってた部屋にいくとユウキ君、ラニア、ベーダがそろっていた。
「おっはよー!みんな早いね?それとなんだか外が騒がしいみたいだけど…?」
「おはようアペちゃん、実は、坑道の入り口の一つからタルパが出てきて、荒らして帰ったみたい。」
わお、タルパちゃんも早起きなんだね!
じゃなくて、街が荒らされちゃって被害が出たのか。なむなむ。
「あの容貌は間違いなくタルパでございます。今回はすぐ帰ってもらえましたが、今後もそうだとは思いません。昨日話した通り、早急に討伐を依頼いたします。」
ジョルドムさん。そんな面白い恰好で言われても。ぷぷ。
「よしっ、今すぐいけるっ?私は準備おっけー!」
「僕たちも準備は出来てるよ。」
ユウキ君の言葉にラニア、ベーダが立ち上がる。
ユウキ君も立ち上がり、部屋から出ていく。
「とりあえず、どうするー?」
「坑道は広いし、地図があるなら欲しい。」
ラニア君が昨日助けた人の家に一旦よろうと提案する。
みんなで賛成して、レッツセリウさん家へー!
少し歩いて、というか、結構歩いて疲れた。
降りるときはトロッコで楽なんだけど、登りは階段を昇っていかないといけないから、すごくしんどい。肉体的にはゲーム内のスタミナが消費されるだけで、たいしたことないんだけど、精神的に疲れた。
昇ってる最中に多分タルパが出てきた場所を、遠目に見ることができた。入り口を大きく破壊して、そのまま暴れた跡みたいなのが広がってた。近くの家の入り口がつぶれていたり、工房が崩れて火事の後みたいになっていた。
ちょっとユウキ君とかと、
「この階段を登り切ったら、私結婚するんだ!」
「誰となの?ていうか、それ死亡フラグだよね?」
「え?きになっちゃう?ねぇねぇユウキ君、誰と結婚するか気になっちゃう~?」
「えっ、あんまり…。」
「ひっどーい!」
「めんどくさい女だな。」
「なんかいった!?」
「もう、ラニアは後で真っ二つの刑だからねっ。」
「物騒すぎるだろ…。」
なんて他愛ない会話をしていたらセリウさんの家に到着!
歓迎してくれるセリウさんと話して、地図をもらったのはいいんだけど、読めない…。
トロッコが多くありすぎるのと、まるで迷路のように上に行ったり下に行ったりしないといけないみたい。
「俺はわかるぞ、これ。」
「えっ、ベーダわかるのこれ?すごくない?」
「逆になんでわかんないんだよ。」
「まじ、ベーダパイセンパないっす。憧れるっす!」
なんていったらすごい残念なものを見る目でみられてしまった。アペちゃん悲しい。
「そうじゃお前ら、武器を研いでやろう!」
「いいのか?なら頼む。」
槍を差し出すラニアに続いて、ユウキ君と私は剣を差し出す。
「ベーダパイセン、手研いでもらいましょうよ!」
殴られた、痛い。
研いでもらっている間に軽く作戦会議!
「どうやったらタルパに会えるかな?」
「大声で呼んでみる!」
「そんなんで会えるわけないだろ。」
「じゃぁ、どうするのさ!ラニアはいい案あるの!?」
「後を追えばいいんじゃないか?」
「そうだね、壊された入り口から入って、荒れてるところを辿っていけばあえるんじゃないかな?」
「ベーダ、地図に書かれていない道が会ったら教えてもらえるかな?」
「…わかった。」
研ぎ終わった剣を受け取り、セリウさんに見送られ出発した。
壊された坑道の入り口に到着し、中に入っていく。
坑道はあちこちが崩れてて、壁には太い溝ができてる、きっと爪で引っ掻いてるんだと思う。
昨日決めた順番でユウキ君、私、ラニア、ベーダの順で進んでる。
坑道は魔物が現れるわけじゃないから、タルパちゃんに会うまでは暇だなぁ。
適当に話しながら進んでいると、ずずずって音が聞こえて、みんな身構えたんだけど、ずずずって音が遠ざかって行って何事もなかった。
ベーダが地図を見て近くには他の坑道がなくて、今通ってる道の先にいるかもしれないって言っていた。
ユウキ君が急ごうって言って、歩く速度を速めた。




