ユウキ・ナイト 第5話
謁見の間につくと、玉座に冠をかぶった王様が鎮座していた。
ものすごくがっしりしている。筋肉がすごい、セリウさんたちが比にならないほどだ。立派な髭を蓄えておりずっと撫でている。
「余は、バンスカ王国7代目国王バンスカ7世である。」
みんなが部屋に入ったとたん国王が名乗り出る。
「国王様、セリウ・ミノウ無時戻りました。」
セリウさんが報告する。けど、普通に突っ立ったままでいいんだろうか、かしこまった挨拶みたいなのはいらないのだろうか?
「うむ、無事で何より、ここに来るまでのことを話してはくれんか?そして冒険者たちよ、しばらく待たしてしまう、すまんな。」
セリウさんが落盤事故がおきる直前からここに至るまでのことを話し終えると、国王は唸りだした。
「うぅーむ。どう思うジョルドム?」
「はっ、冒険者の女子は大変可愛らしゅうございますが、わたしはフィール殿のほうが好みでございます。主に胸がないあたりが。」
その言葉に場の空気が一瞬固まる。
「ジョルドム、そんな話はしておらん、こ奴らが見た影が伝説の怪物タルパではないか?という話だ!」
「国王様、文献に残っておりますタルパとはサイズが違いすぎます。」
「だが、影の正体がわからねば行動を封鎖するしかないぞ!これ以上民を危険にさらすわけにはいかん。」
「その為に街に入ってきた冒険者を拉t…。招待なさったのではないのですか?」
いま、拉致っていおうとしてなかったかこの執事?
「そうだったな、そこの冒険者4名、余からの頼み、どうか聞いてはくれぬか。」
【クエスト:坑道に現れた魔物を進行しますか? Yes/No】と出てくる。
ラニアをみると頷いてくれた。のでYesを押す。アペティもベーダも似たような状態らしく、二人ともYesをおしたようだ。
「助かる。坑道の影の正体を探ってくれ。ジョルドム、タルパについて話してやってくれ。」
執事は畏まりましたと頷き話し始める。
タルパとはドワーフ族に伝わる魔物で、坑道に現れ、鉱石を食べ、鋭い鉤爪、長く伸びた鼻、そして体のところどころに出来た鉱石の鎧。餌となる鉱石を取るドワーフ達に苛立ちを覚え、はるか昔大災害をもたらし、鉱山を追われる羽目になったそうな。そして、初代バンスカ国王がこの地を見つけ栄えさせたという。子供には悪いことをするとタルパが来て攫って行ってしまうぞといってしつけをするそうだ。
「小柄なようだがタルパだと余は考える。どうか四人で協力して、調べては来てくれんか?もしタルパだった場合討伐も頼みたい。報酬はこの国の武具一つ無料で差し上げよう。」
「いいよー!私はねー。」
「ユウキに任せる。」
「僕もいいけど、ベーダさんは?」
「俺も構わん。」
満場一致…と。
「ありがたい、感謝する。部屋の一室を自由に使ってくれて構わん。ジョルドム、案内しろ。」
「かしこまりました。皆さまこちらに。」
執事に案内され謁見の間から出て行こうとすると、うしろからセリウさんが声を掛けてきた。
「騎士さん、傭兵さん、今回は本当にありがとう、頑張ってくれ儂等も応援しておる!」
大きく手を振りながら応援してくれる。
一つの部屋の前で止まり、こちらです。と案内される。
四人とも中に入る。
「ではでは、さっそく自己紹介からいってみよー♪」
「さっきしたような気がするんだけど…。」
「いやいや、ベーダさんのことユウキ君とラニアさん知らないですよね?」
「そうだね…。」
「それに、これから4人でボス退治に行くんだから、もっと詳しく知っておいた方がいいじゃない?」
「確かにな、改めて、ラニア・サウィルダだ。職業は傭兵で、武器は見てのとおり槍だ。」
「ええっと、僕はユウキ・ナイト。職業は騎士、一応タンクかな?」
「ユウキ君騎士なんだ!すごいね!私はアペティ・グリードだよっ♪職業はバーサーカーで武器はもちろんこの大剣!!」
「はぁ、めんどくさいな、ベーダ・モンスだ。拳闘士、基本的にソロでやってる。」
一通り自己紹介が終わる。
「ごめん、私これからご飯なんだよね、だから今日はいけないんだけど明日でもいいかな?」
「僕はいいけど。」
「同じく。」
「…。」
ベーダは頷き、調査自体は明日になった。
「実際どう思う?ボスイベントだよね?私たちだけで勝てるかな?」
「四人もいれば十分じゃないか?俺はNPCと一緒にボス倒したぞ。」
「え、ラニアすごいね、聞いてなかった。」
「あ、いや、NPCが強かっただけかもしれん。」
「なるほどねー、ちなみにレベルはみんないくつ?私は16!」
ラニアが12、僕が16、ベーダさんは13だそうだ。
「13でソロでここにこれたの!?すごいねベーダくん!」
「くんはやめてくれ、呼び捨てでいいから!」
でも見た目小学生なんだよね。
「一応僕とラニアはPTでやってたから、前衛は僕で、アペちゃん…でいいんだっけ?」
「おー!ちゃんと呼んでくれる人は初めてでーす♪」
呼ぶのやめようかな。
「が中衛で、ラニアには後衛、ベーダさんは遊撃でどうかな?」
「さんもやめてくれ、呼び捨てでいいから。」
みんな同意し、本日はお開きとなった。




