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プロローグ

中傷などに値するコメントを書くのは控えてください。

暖かな春の日差しに包まれたマンションの一室。

この部屋に住んでもう一年になる。


「……てください」


鈴のような声が響く。


「ん~……後五分~……」

「そんなこと言ってないで、起きてください」


春の直射日光が僕を照らしてくる。カーテンが開いたようだ。


「ンン~……、眩しいぃ~」

「もう、いい加減布団かぶってないで起きてくださいって! お兄様!」


ガクガクと体を揺さぶられる。


「ん~……。…………ん?」


一体何だ?こんな朝早くに……。


「やっと起きた~」


体を起こすとベットの横に少し顔に幼さが残る一人の少女が座っていた。


「もう、起きるの遅いですよ。お兄様」


少女はそういうと、クスリと笑った。

少し茶色が混ざった黒に近い色の瞳。

薄い桜色の唇。

整った鼻筋。

そして、腰の近くまで伸びた艶のいい黒髪。

大和撫子を思わせる美しい顔立ちをした少女だった。


「ほら、起きたなら朝ごはんできてますから、食べてください」

「……えっと……君、誰?」


ただ、僕にはその少女に見覚えがなかった。




~十分後~


「OK,とりあえず春香さんがここに来た経緯は分かった。 叔父さんが亡くなって引き取り手がいないと」

「はい、というわけなので、お義父さんに引き取ってもらったら、ここに住まわせてもらいなさいと……」


目の前の少女――春香が申し訳なさそうな顔で話す。

……………………よし。


「春香さん、ちょっと席外していいかな?」

「ええ……、どうぞ」

「では、ちょっと失礼」


廊下に場所を移動するとある番号に電話を掛ける。

何回かコールが続いた後、元凶が出た。


『ハイハーイ、遠藤です~』

「よう、クソ親父……」

『その不機嫌な声は、巧真だな』

「不機嫌で悪かったな」

『んで、何の用だ?』

「とぼけんな!」

『ん~……、ああ、春香ちゃんそっちについた?』

「そっちについた?、じゃねぇよ!」

『いやー、スマンスマン』


ガッハッハッハッ、と笑う親父。

この野郎……反省する気ねぇな……。


「スマンじゃないっての、ったくせめて連絡ぐらい入れてくれよ……」

『悪かったな。 で?』

「ああ、事情は聞いた。 ほんとに急だな」

『スマンな、こっちにとっても急だったんでな』

「まぁいい、それで?」

『ん? 何だ?』

「春香さんのことだよ。 どうすればいいんだ?」

『とりあえず、そっちで一緒に住まわせてくれないか?』

「ったく、分かったよ。 ただ次から連絡は入れてくれよ」

『ああ、分かった。 スマンな』

「にしても、義妹ねぇ……。 大変そうだ」

『そう言わねぇでやってくれ、向こうも大変なんだ』

「分かった。 とりあえずはこっちで面倒を見ればいいんだな?」

『ああ、必要資金は送っとくから頼むわ』

「はいはい、じゃあな」


さて、どうすっかな……。

とりあえずは、コミュニケーションからか……。




「というわけで、春香さん」

「はい……」


春香さんが緊張した表情でこちらを見る。

不安があるのだろう、無理もない。

環境が急に変わったのだ、不安にならないわけがない。


「君にはここで、生活してもらうことになりました」


その気持ちがあるからなのか、僕がそう言った瞬間彼女の表情が明るいものに変わった。


「は、はい! よろしくお願いしましゅっ!」


か……噛んだ。

彼女の顔が赤く染まる。


「……フフッ、こちらこそよろしくね、春香さん」


こうして、新しい妹との生活が始まった。





初めまして、九頭竜光汰と申します。

若輩者ですがよろしくお願いします。

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