教会と歌
掲載日:2025/12/21
ある温暖な正午に
歌う聖歌隊
それぞれの頭上へ落ちてきた林檎
歌う聖歌隊は 白い衣装に身を包み
ただひたすらこう繰り返す
「我らが待つは女神のみ 我ら甘んじて罪を負う」
それぞれの頭 はじける赤い果実
僕は座って見ている やかましい聖歌隊だ!
「争いのない世界に 女神よどうか降りてきて 今に
造りますから」
やがて林檎は 指揮者にも伴奏者にも周りの観客の頭
にも落ちてきた
僕は席を立って 地面に転がる赤い果実
口元へ運び ひとつ齧った
それが僕の仕事だった
協会のドアを開けて外へ出ると
ああ僕の頭に 何かがぶつかった気がした......




