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書くしかないから

作者: 晴読雨読

今日はイベント。


何日か前に、スマホ見てたら出てきた広告で、衝動的に行きたくなった。

小遣い気にせずスマホで買ったチケット。


何も買えないけど、いいさ。

美術展だしと思いながらも、めちゃくちゃ作者の背景調べたり、解説動画見たりして当日を迎える。


初日ってわけでもないし、ネットには色々な意見がある。


絶賛か酷評か、どちらもあるし、対して興味を持てなかったなんてのもあった。


それでよくて、結局他人の意見で行く行かない決めるわけでもなしと、チケットをカバンに入れて、電車に乗る。


この時間が好きだ。


何か色々大事な進路だとか、今度のテストだとか、友達の約束すら頭ん中から消えてって、あの絵を見たい。

あの絵の形を知りたい、大きさはこんなだろうかと考える感じとか。

チケットをちゃんと持っているか、すぐ出せるかとかの不安感とか。


ようやく着いたら、ちゃんとチケットを渡すだけで一仕事終わった解放感があって、後は行くだけ、目の前で見るだけという期待感。


ただ、大抵は一番初めに見る絵じゃないし、順番に見ては行くんだけど、結局始めからどの絵も凄くて、それこそ対して調べてないから初見でガツンと意識持ってかれて、すげぇってなってる。


本命への意識が小さくなって、申し訳ない感じ。

だけど、早く見たいってのも消えてなくて、もやもやする。


結局見たら、想像を超えてて、すげーすげーと脳内が叫ぶ。

理解しようとする脳みそをほっぽらかして、すげーと脳みそが感動しようとする。



そのままに任せ、暫く眺めると、ようやく、脳内の知識が答え合わせを始める。


あのサイトはこう言ってたけど実物はこうじゃねえ?とか。


俺が書いたらこの部分はもっとくっきりするけどバランス的にどうだろ?


とかこんなすごい絵を前に、つい、勝てそうなところとか探してて、それを悪いかって思うかと考えるとそうでもなくて、とにかく描きたくなってくる。


あれはすげぇだからあれを見て、他のすげぇ絵を見た俺はもっとすげぇのが描ける。


そんな無根拠の自信に支えられないと描くのさえ怖いくせに、描きたくて描きたくて堪らない。


いざ描き始めたら対して筆が進まなくて、技量の差に絶望するのはわかっていても描きたくて堪らない。


悔しくて負けたくない気持ちを取りに来たのかと言われるとそれも違うけど、わかんない感情があるけど、作品に申し訳ないけど描きたくて堪らない。


ごめん、描く。


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