第8話 御縁
「さてヨウスケ、仕事を手伝ってもらう前に確認することがある」
「確認ですか?」
「そうだ、お前がどれだけの戦闘能力を持っているのかだ」
まぁそこの確認は必須か、荷物運びとかならともかく騎士の仕事なんて見張りか討伐の2択だからな
【個人の感想であることには留意が必要です】
……叡智の声さんって注意書きも担当するんだ…
それはともかくここは正直に言うべきだな、僕は無理なことは無理と言うタイプの人間だ
「ごめんなさい、戦闘経験はありません、武器も持ったことがないです」
「やはりか、念の為確認はしたが、綺麗な手をしているからな」
これ褒められてる?
「訓練している者の手には傷が付いてるものだ、それがないということは戦闘はおろか訓練をしたこともないことの証明だろう」
褒められてないか、蔑まれてもないし単純に事実を述べてるだけだな
「そうですね、私は平和な環境に身をおいていたもので…」
「まあ良いさ、ヨウスケには荷物運びや雑用をこなしてもらおう」
「喜んでお手伝いします」
できない事はやらせず、できる事をやらせる良い職場だ
そういえば目的ってなんなんだろう
「あの、この仕事の目的ってなんですか?」
「そういえば言っていなかったな、すまん」
「いえいえ、それで目的は?」
「この森に住み着いたウルフォニイの討伐、及びウルフェイクの鎮静化だ」
何かと縁があるな……