第26話 服屋
ルリが着せ替え人形にされてる、試着室のカーテンが開くたびに別の服になって出てくるしそれが全て似合ってる
あのあとアルレシャさんの案内で差別とか無い別の店に来た、店員さんの対応が日本くらい丁寧で安心した、逆にそこら辺の店が貴族御用達の店と同じくらい丁寧な日本がおかしいのかな?
まぁともかくルリの服が無事に買えそうで良かった、値札は見たくないです
「ヨースケ、こっちの棚は予算内で買えるくらいの値段だぞ」
「ありがとうハマル、助かるよ」
「気にすんな、こっちもシャルが悪いな」
「そこはルリの気持ち次第かな、それよりそのシャルってなに?」
「アルレシャのことだ、他人がいるときとか、かしこまる場ではもっと硬い呼び方なんだがな」
「僕は?」
「ヨースケはもうダチだろ」
ダチって言い方珍しいな、もう死語じゃない?
「友達の前ではそう呼ぶの?」
「いやなら戻すけどこっちのほうが楽なんだよ」
信頼の表れってことかな?
後で信頼度見てみようかな、さっきより増えてる気がする
「そうなんだ、そこまで気にしすぎないで良いからね」
「おう、そうさせてもらうぜ」
さて、そろそろルリの服探すか
「お、これなんか嬢ちゃんに合うんじゃねぇか?」
青い長袖のワンピースだ、ハマルってワンピースが好きなのかな?
「それもかわいらしいですね!ハマル!少しその服借りますよ!」
どこからともなくアルレシャさんが出てきてルリに着せに行った
「び……ビビった……」
胸を抑えながら冷や汗をかいてるしハマルも気づけなかったっぽい、気配消しながら近づいてくるの怖すぎる、アサシンかよ
「ヨースケ、気ぃつけろよ……シャルは俺に気づかれないようにするためだけに隠密の技術を会得したやつだ……
後ろから俺の目を防ぐためだけに、だ」
「惚気てる?」
「は、はぁ!?バカ言うな!バカ!」
語彙力急に下がったな、なるほどそういうことか
貴族とその護衛、なかなかハードな道だね
「ハマル、僕は応援してるよ」
「なにをだよ!いいから早く服決めんぞ!」
アオハルだね〜
お、このフードが付いてるパーカーはルリの猫耳を隠すのにちょうど良さそう、丈がちょっと長いけど許容範囲内かな
でも値段は、8000リン……予算の大半が消し飛ぶレベルだ……
ズボンかスカートも買わなきゃいけないのに1着にそんなにかけてられないよ
「ハマル、こういったフードが付いてるので良さそうなやつってある?」
「フードか……じゃあこれとかどうだ?
白いフード付きマントと紺色のチュニックとホットパンツのセットだ、長さを調整するとしても……
大体7500リンだな」
これまたお高い……でも上下揃ってて+マントなら納得のお値段か……
「うん、じゃあそれにするよ」
「わかった、じゃあ嬢ちゃんに試着させに行くか」
そう言って服を持ってルリのところへハマルと向かう
「お、思った通り似合うな!ヨースケ、これで大丈夫か?」
「うん、手伝ってくれてありがとねハマル!」
「気にすんな、ダチのためだからな!」
そんな話をしてたら
「お友達だったの?」
「それ以外で何に見えんだ?」
そう言って2人で話し始めたからルリと少し話をする
「どう?気に入った?」
「はい、こんなふくもらっていいんですか?」
「いいんだよ、気にしなくて」
猫耳をぴょこぴょこさせながら尻尾をピンと立てるルリを撫でてたら店員さんが話しかけてきた
「すみませ〜ん、今少しお時間いただいてもよろしいでしょうか?」
「はい、何でしょうか?」
「どうやらそのお嬢様の服を購入されるようですが、何かお忘れではないですか?」
忘れてるもの?
「えっと…なんのことだか?」
「ズバリ!下着類ですよ!」
そっか服ばかりに目がいってたけど下着も必要か
「そうですね、忘れてました
少しあっちで話しましょうか」
「了解しました」
ルリの近くでお金の話すると気負っちゃうかもしれないしね
少し離れたところでセールストークを聞く
「見たところセット商品をご購入される予定のようですので、こちらもそのセットに含ませていただきますと……」
そう言いながらどこからだしたのか紙袋を持って電卓?らしいものを弾く店員さん
……まずいな、吹っ掛けられそうだ
でもルリの下着類は確かに必要だし……
「合計で9500リンになりますね」
やべ、あんま聞いてなかった
ちなみに叡智さんはこれどう思う?
【相場よりも安くなっています】
【個体名ハマルが親愛を表しているのを理由に、利益よりもコネ作りを優先したようです】
【補足として、今回買う質で服+女児用下着4着セットの合計金額の相場は1万2000リンです】
そっか、それなら買っちゃおうかな、質もかなり良いしこれからも店を使うことになるだろうしね
「わかりました買います、ルリに着せてもらっても良いですか?」
「お買い上げありがとうございます!それじゃあロッシーちゃん、あの子に着せてあげて来て」
「はい、先輩」
ロッシーと呼ばれた店員がルリの下へ向かう、ちなみにアルレシャさんはまだハマルと何か話してる
僕は会計に向かうとするか
「では、お会計9500リンとなります」
えっと1000リン硬貨が9枚と100リン硬貨が5枚…無いから1000リン硬貨10枚で支払うか
「1000リン硬貨10枚でお願いします」
「金貨10枚ですね、では銀貨5枚のお釣りとなります」
普通に呼び方金貨とかでいいのかよ!律儀に硬貨の値段で呼んでたわ!
「ありがとうございました、またのお越しをお待ちしております」
「ありがとうございました」
あとはルリが着替え終わるのを待つだけだな、そういえばハマル達待たせてたけど大丈夫かな?
「そうですね、このあとわたくし達には予定がありますし」
そんな話が聞こえてきた、やっぱり忙しいのかな
「!
…そうですね、では出るといたしましょう、アルレシャ様」
ハマルが急に真面目な顔で丁寧な口調になったのを見て驚愕する
君もっと粗暴な感じたったじゃん!?
「はい、ではヨウスケ様とルリ様もまたどこかでお会いしましょう」
「え…あ、はいよろしくお願いします」
いきなり貴族っぽい口調になったアルレシャさんとハマルに困惑しながらも頭を下げて挨拶をする
なんなんだあれは?
叡智さんわかる?
【本人からの許可が未認証です】
【認証を終えてから、もう一度お確かめください】
あぁ、じゃああの2人のどちらかの個人情報なんだ
「お待たせしました、とてもかわいくなりましたよ」
そうこうしてる内にルリの着替えが終わったみたい
「ごしゅじんさま、どうですか…?」
不安そうに感想を求めるルリ、言うことは1つ
「とってもかわいいよ!」
「かわいい、ですか?」
「うん、超かわいい!」
「えへへ、」
笑顔で喜ぶ顔、それだけで全財産の大半を使った甲斐があった
叡智さんがいれば薬草とかも簡単に見分けられるだろうし採取依頼も問題ないはずだ
「ルリは本当にかわいいね」
「るりってがらすのいろ……ですよね?」
「まぁガラス以外でも使うけどね」
「……」
それだけ聞いて何も言わなくなっちゃった、とりあえず店から出るとしようか
ルリを抱っこしながら店を出る
次はどうしようか、あ〜そうだそろそろモカさんのところにでも向かうとするか、やることもないし
ちなみにこの店の名前は『ノブレス』だった




