第16話「結・18番目の騎士2」
「古の教訓を知っいるか? 想像を超えろ、想像できる全力で、でなきゃ相手に失礼だ。という格言だ……! 今、お主を真の強者と認めて全力で持って相手しよう!」
《全力! 守護神オーディン・ステラ・エイティーンが勝負を仕掛けてきた!》
名前【オーディン・ステラ・エイティーン】、ランク【ハイパークラス1】。
メインスロット。8/8
〈心喰Lv2〉〈ステラバーストLv1〉〈元始回帰Lv1〉〈環境操作フィールドLv1〉〈過去に戻って誤差修正Lv1〉〈風神豪波斬Lv1〉〈神速の反射神経Lv1〉〈全自動自然回復能力Lv1〉
〈心喰Lv2〉
①自分、または相手のスキルの元となるエネルギーソース、心氣を喰らう。②人間が自然に手を加えて形成してきた物心両面の成果、文化を喰らう。
〈ステラバーストLv1〉
全属性を大砲のように一斉発射する大技。
〈元始回帰Lv1〉
全ての事象はあるべき場所に帰ってゆく。
〈環境操作フィールドLv1〉
全ての環境フィールドの操作・変更が可能になる。
〈過去に戻って誤差修正Lv1〉
足りないと思われたエピソードを、過去回想で補填するスキル。
〈風神豪波斬Lv1〉
荒れ狂う風の神様による怒涛のような嵐。
〈神速の反射神経Lv1〉
全ての攻撃を見てから、理解・分解・再構築し反応・反撃できる。
〈全自動自然回復能力Lv1〉
何もしなければ、自然とずっと回復し続ける能力。
「前回の非礼を詫びる為に先に言っておこう、私の最大の秘技・奥の手スキルは、〈過去に戻って誤差修正〉である! 一見地味なスキルと思われるかも知れないが、これで多元宇宙迷宮を脱出できたと言っても過言ではない! 絶大な信頼をしている! 今回、その片鱗だけでもお見せしよう!」
オーディンの威圧に対して身じろぐビルドだが、しかしサキが助言をする。
「落ち着いて! 目新しい技が並んでるけど、やってることは私と同じよ!」
「私も全力とは言え、勤務中だ。力の片鱗だけでも味わってもらおう!」
《オーディンが、スキル〈過去に戻って誤差修正〉を発動しました!》
10分前の出来事。ビルドはオーディンに対して質問を投げかけていた。
「なぁ、あんた見た目強そうな騎士様だけど弱点とかあるのか?」
「あるぞ。私はトウモロコシが苦手だ、そういうビルド殿には弱点は無いのか?」
言って、オーディンの問に、ビルドは答える。
「弱点ってほどではないが、さっきサキに左肩を光の矢でぶっ刺されたからそこがまだちょっと痛いな……はは」
10分後、現在。ビルドには見知らぬ記憶が改竄されたかのような錯覚に陥る。否、これは真実だ。真実に成っている……!
「何だ……、この記憶は、何だこの体験は……! いきなり飛び込んできたぞ?」
「真剣勝負だと言ったし、手心は加えぬが説明はしてやろう。これは他のスキルと違った時間干渉能力だ! これは別のスキル〈不可逆の世界〉などと相性が良くてね……。時間の流れに逆らわずにエピソードを割り込み改竄出来る……。コレにより、我に有利な流れを作り出すことが可能となる代物だ! 本来悪用する為のスキルではないが、お主には全力で相手しよう……!」
「ごちゃごちゃ言ってるなら俺から行くぜ! 〈業魔幻滅剣〉!」
「まだ解らぬか……〈過去に戻って誤差修正〉……!」
1分前。
「ごちゃごちゃ言ってるなら俺から先に〈業魔幻滅剣〉を放つぞ! 行くぜ!」
1分後、現在。
(な、何だ今の体験は! さっき言ってた時間改竄スキルか!?)
「〈神速の反射神経〉からの〈風神豪波斬〉……!」
ビルドは、左肩の弱点に成ったソコを攻撃された。
「ぐ、ぐわああああ! い、いってえええええ!?」
攻撃を放つ前に見切られて防がれた。それを体験したビルドにはわかる、自分が何をされたのか……。さっきまで無かったエピソードを2個追加されただけでこのザマである……!
「本来、かなり昔の過去改竄をするので、相手は流れを変えられたことすら気づかずに倒れるが、お主は特別だ。その体験を知ってもらう事にした」
まさに一方的だった、というより。オーディン・ステラ・エイティーンが最初から奥の手を使ったことにより、一方的に視えるだけというのも多分にある。
(なら〈鏡転〉は、ダメだ。難しすぎて出来ない……! これは勝てねえ……なら次へ活かす!)
「〈投影〉……オン!」
ドスドスと、鈍い鎧の音と共ににじり寄ってくるオーディン。
「ほう、投影か、良いだろう。そのスキルはくれてやる。ただし、生半可なテクニックでは身につかぬし扱えぬ高等技術と知れ!」
「ぬおあああああああああああああああああああ!」
ザシュ――……!
《〈投影〉に成功、〈過去に戻って誤差修正〉を会得。リスポーン地点へ戻ります》




