第15話「転・メインスロット」
模擬戦が終わったので次のステップに入るサキとビルド。
「ふむ、ここまで出来れば。ビギナークラスは卒業かな、次はノーマルクラスだね! 行ってみよう! やってみよう!」
《ビルドは、ビギナークラスから、ノーマルクラス1にランクアップした!》
「? ノーマルクラスにランクアップしたらどうなるんだ?」
「メインスロットとサブスロットいう項目が追加される。メインスロットには8個、サブスロットには無制限でスキルがストックできる。そして戦闘中はメインスロットしかスキルが発動できなくなる! これはマスタークラスでも同じで、ずーと、続くルールなのです! メインスロットは8個! これは固定!」
メインスロット8個以外のスキルは戦闘中では使用できなくなる、つまりどれを使用するか、使用しないか。考える時間が必要になるのだ。同時にいらないスキルが判る時間でもある。
「なるほど、本当は戦闘中8個しかスキルを使えないのか……」
「本当は4個でもいいと思うんだけど……お姉ちゃんが味気ないって言うからそうなったんだ!」
「……お前の姉ちゃんって、ゲームマスターだっけ?」
「そう、んじゃ戦闘中に使える8個のスキルを考えよう!」
やけにテンション高いな、とビルドは思うがそこは気にしても仕方ないので明るく笑顔でビルドも返す事にした。
「お、おー!」
プレイヤー名【ビルド】、ランク【ノーマルクラス1】。
・メインスロット8/8
〈業魔幻滅剣Lv3U〉〈学習Lv2鍵〉〈四刀流Lv1〉〈投影Lv1鍵〉〈鏡転Lv1〉〈絶対回避Lv1〉〈真偽看破Lv1〉〈加速世界Lv1〉
・サブスロット17/17
〈ビルドLv2U〉〈物拾いLv2〉〈ウインドカッターLv1〉〈地脈Lv1〉〈心眼Lv2鍵〉〈トランジスタLv1〉〈連鎖反応Lv1〉〈地図師Lv1〉〈鷹の目Lv1〉〈森羅万象のワルツLv1〉〈秘匿Lv1〉〈鍵Lv1〉〈奪取Lv1〉〈妨害Lv1〉〈反応速度論Lv1〉〈威圧抵抗力Lv1〉〈先取り披露Lv1〉
「へー〈心眼〉取らなかったんだ! あと〈奪取〉と〈先取り披露〉とか……」
「別に驚くほどのことじゃないだろ? 必須スキルとして、業魔幻滅剣は攻撃技だし、学習は今までの見てたら必要だって判る。四刀流だって取らなきゃ剣の意味ないし、あとは選択技かな……」
〈投影〉〈鏡転〉〈絶対回避〉〈真偽看破〉〈加速世界〉は、業魔幻滅剣・学習・四刀流を補佐するスキルだというのがこれで判る。
強いて特に役立ってないスキルをあげるなら、〈ビルド〉と〈先取り披露〉だろうか……。〈ビルド〉はユニークスキルなだけあって、今後化ける可能性があるが、ビルド自身が先取り披露しても意味ないので、これだけは完全に死にスキルだ……。
「しっかし、これだけ〈学習〉使ってもレベル上がんねーな……」
デストロイが熱心なサキトビルドに対して、進言をする。
「あの~、そろそろ栄光の碑銘まで行かない? めっちゃ対策してるけど、敵が居るか解んないし。でも鍛冶屋の爺ちゃんのクエストは勧めたいし♀」
そうだった。ついつい強化と戦闘システムにお熱だったと頭を冷やすビルド。
「おっとそうだった。とりあえずもう一度行くか。栄光の碑銘まで」
スキルビルダーズは、放課後クラブのギルド本部までワープした。
〈栄光の碑銘〉の眼前。そこにはオーディン・ステラ・エイティーンが立っていた。
そこにはもう、滅茶苦茶強い覇者、信条戦空は居なかった……。
「来たか、早速戦闘を……と言いたい所だが、ここは神聖な場所だと言ったのは我自身……、さっさと碑銘を調べて情報を得、終わったら我と戦え」
と、言われたのでさっさと【栄光の指輪】を翳したが……。
《〈鑑定〉スキルがありません、詳しい情報は得られませんでした……!》
と、ナレーションが入ってしまった。どうやらこの指輪と、事前に鑑定スキルを身に付けていないと。条件は達成出来なかったらしい。鑑定スキルは、ごく簡単に入手出来るスキルだ。その辺の店でもスキルは売ってる。スキルビルダーズは困ったが、サキは名案を思いつく。
「あ、じゃあさ、とりあえず写真撮ろうよ! この四人で一緒に!」
「おー写真! いいね! 記念になるし!」
「そういやここ、観光スポットなんだっけ?♀」
「なに? 何故私まで人数に入っている!」
サキ、ビルド、デストロイ、オーディンは口を揃えて言うが。サキがどうしてもやりたいと言って引き下がらなかったので写真を取ることになった。
ハイチーズ! パシャ!
《ビルド、デストロイ、サキ、オーディン・ステラ・エイティーンの〈スキルビルダーズ〉は、記念写真を撮りました!》
《クエストクリア! 〈栄光の碑銘〉のクエストをクリアしました!》
「ありゃ?」
何故か鍛冶屋の爺ちゃんのクエストをクリアしたことになっっているスキルビルダーズ。それはそれとして、オーディンはビルドに非礼を詫びながら言う。
「ついこの間は悪かった、手加減をしてしまって……お陰で我の面目は丸潰れ、騎士の誇りとは何たるかを、あの戦空に教えてもらった。もう一度言おう、ビルド。今度こそ、本気の真剣勝負をしてくれたもう!」
そう言われて、ビルドは放課後クラブ本部の外の広場まででてから言う。
「あぁ良いぜ。オーディン・ステラ・エイティーン。今度こそ真剣勝負だ!」




